トレンドマイクロは、弊社のクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」のフィードバックにより、「Angler Exploit Kit(Angler EK)」と「Nuclear Exploit Kit(Nuclear EK)」の 2つのエクスプロイトキットが、Adobe Flash Player に存在する最新の脆弱性「CVE-2015-5560」を追加して更新したことを確認しました。この脆弱性は、Adobe Flash Player の「18.0.0.209」以前のバージョンに影響を与えます。なお、最新バージョン「18.0.0.232」は、この脆弱性の影響を受けません。
続きを読む2015年6月の日本年金機構での情報流出事件以降、多くの組織で標的型メールを発端とした「気づけない攻撃」=標的型サイバー攻撃の被害が明らかになりました。しかし、これらの攻撃はこの 6月に突然発生したものではなく、これまでも継続的に確認されてきたものです。トレンドマイクロはこれまでも国内標的型サイバー攻撃の分析レポートで標的型サイバー攻撃の実態を明らかにしてまいりました。本連載「2015年上半期・国内標的型サイバー攻撃の分析」では、2015年上半期(1~6月)に、トレンドマイクロが行った検体解析、ネットワーク監視、インシデント対応などの事例から判明した事実を元に、4回にわたって標的型サイバー攻撃の傾向を紐解き、行うべき対策の考え方を説明します。第1回の今回は、侵入時に使用される標的型メールの内容について傾向を分析します。
続きを読むイタリア企業「Hacking Team」から漏えいしたとされる情報からこれまで未確認だった脆弱性が多数確認されています。中でも、Adobe Flash Player に関する脆弱性については、日本を狙う改ざんWebサイト経由での標的型サイバー攻撃で利用されていた事例を7月14日付の本ブログ記事でお伝えしています。そして今回トレンドマイクロでは、この Adobe Flash Player の複数の脆弱性の利用した攻撃が、日本国内の改ざんされたWebサイト経由で継続して行われている事を確認しました。
続きを読む7月5日、イタリア企業「Hacking Team」から漏えいした情報からエクスプロイトコードが複数確認されたことは既に本ブログでもお伝えした通りです。トレンドマイクロでは、すでにこのエクスプロイトコードがさまざまなエクスプロイトキットに取り込まれていることなどを確認しています。そして、さらに今回トレンドマイクロでは、これらの脆弱性に含まれる「CVE-2015-5119」が日本国内において標的型攻撃の一種である水飲み場型攻撃に悪用されている実態を確認しました。
続きを読む2015年6月、東南アジア諸国を狙った標的型サイバー攻撃キャンペーン「ESILE」がメディアで取り上げられています。「Lotus Blossom」とも呼ばれるこの標的型サイバー攻撃キャンペーンが窃取する情報は、私企業やサイバー犯罪者よりも国家にとって貴重な情報であることから、国家に関連する攻撃者による実行と考えられています。
続きを読む「中東呼吸器症候群(MERS)」の発生に関連するニュースに便乗して、日本の大手メディア企業の社員に標的型メールを送信した標的型サイバー攻撃が確認されました。攻撃者は、Yahoo!メールの無料アカウントを利用してセキュリティ対策製品を容易に回避し、インターネット上で公開されている話題を Eメールのヘッダや添付されたファイル名に利用して、受信者に Eメールを開封させようとしました。図1 は日本の メディア企業の社員に送信された標的型メールです。件名は「Fw:中東呼吸器症候群(MERS)の予防」、添付ファイルは「中東呼吸器症候群(MERS)の予防.7z」となっています。
図1:日本のメディア企業社員に送信された「MERS」に関する標的型メール
ヨーロッパおよび北米のネットバンキングのユーザを狙った不正プログラム「DYRE」の急増が確認されています。「DYRE」は、個人情報を窃取するためにさまざまな手法を用い、運び屋詐欺に関連することで知られる不正プログラムのファミリです。2015年第1四半期、「DYRE」に関連した世界的な感染件数は、前四半期に比べて 125% 増加しており、ネットバンキングのユーザを狙うサイバー犯罪者が増加し続けていることがうかがえます。
続きを読む「マクロを利用する不正プログラムの復活 Part1」では、脅威の全体像で最近確認された、マクロを悪用した不正プログラムについて述べました。今回は、この不正プログラムの手法や不正活動についてさらに深く掘り下げます。
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