米国政府は、2014年5月19日(米国時間)、「Blackshades」と呼ばれる「Remote Access Tool(RAT)」に関わった 100人以上を逮捕したと発表しました。逮捕者の大半は、この RAT の単なる利用者ですが、スウェーデン国籍で 24歳の共同作成者「Alex Yücel」も含まれていました。また、「Blackshades」をさまざまなサイバー犯罪フォーラムで販売し、「顧客」にサポートを提供していた米国籍の23歳「Brendan Johnston」も逮捕されました。
続きを読むトレンドマイクロは、近年、複数のサイバー犯罪者の逮捕や彼らが利用するインフラの閉鎖を確認しています。そして、それらに新たに付け加える事例がありました。英国の法執行機関は、弊社と協力して、「Jam3s」と呼ばれるサイバー犯罪者を逮捕および起訴しました。Jam3s の本名は、James Bayliss です。James は、攻撃ツールキット「SpyEye」のコマンド&コントロール(C&C)サーバを稼働させており、「ccgrabber」と名付けられた SpyEye のプラグインのコーディングもしていました。James は、捜査が開始されてから 4年以上を経て、ついに起訴されました。
続きを読む金銭の窃取がサイバー犯罪の主要な動機であることはもはや強調するまでもないでしょう。このとき、攻撃者が狙っているのは金銭につながる「情報」です。具体的には、インターネットバンキングの利用に必要な ID ・パスワード等の口座情報を窃取します。そして窃取した情報を利用してその銀行口座から不正に送金することで金銭を盗み取るのです。日本においては、ネットバンキングに係る不正送金事案の被害額が、2013年に 14億円、2014年に入っても 1月から 2月までで既に 6億円と過去最大の多額の被害が発生していることが警察庁から発表されています。このような被害を防ぐにはどのような対策を打つ必要があるのでしょうか?
続きを読む社会生活においてサイバー空間がなくてはならないものになっている現代、我々は日々様々な脅威にさらされています。今回明らかになった OpenSSL の HeartBleed脆弱性への攻撃もその 1つです。情報漏えいやプライバシー情報の開示に関連する話題は後を絶たず、また昨今のサイバー犯罪者の目的が金銭搾取に集中していることはよく知られています。
続きを読む匿名通信システム「The Onion Router(Tor)」は、2013年後半、さまざまな理由で話題になりました。おそらく最も不名誉な話題は、現在は閉鎖されている「Silk Road」で利用されたことでしょう。トレンドマイクロでは、「Deep Web(ディープWeb)」について、リサーチペーパー「Deep Webとサイバー犯罪」で詳しく調査しました。また、「脅威予測-2014年とその後」では、多くのサイバー犯罪者が Tor を利用することで、「Deep Web」がさらに活発になると予測しています。
続きを読む米司法省は、2014年1月28日(現地時間)、オンライン銀行詐欺ツールとして悪名高い「SPYEYE」の作成者が SPYEYE の作成および拡散に関連する罪状を認めたことを米連邦裁判所において公表しました(※1)。この作成者である Aleksandr Andreevich Panin は、「Gribodemon」または「Harderman」としても知られていました。トレンドマイクロは、本件に関して米連邦捜査局(FBI)に長期間に渡り捜査協力し、重要な役割を果たしています。弊社は、犯人特定に役立つ「通称」や利用したアカウント情報などを提供しました。この捜査に関わったすべての組織の多大な労力が、今回の成功に導いたといえるでしょう。
続きを読むトレンドマイクロは 2013年初旬より、プログラミング言語「AutoIt」を利用するハッキングツールや不正プログラムの増加を確認しており、この点について 2013年5月6日のブログ記事でも報じていました。これらのツールや不正プログラムは、通常、「Pastebin」や「Pastie」などの Webサイトにアップロードされています。さらにブログ記事では、習得が容易な言語という点から、今後より多くの攻撃者が AutoIt を悪用する可能性も指摘していました。実際、この指摘のとおり、現在 AutoIt を利用したより多くの不正プログラムが確認されています。
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