トレンドマイクロでは、2014年第2四半期における国内外の脅威動向についての分析を行いました。サイバー犯罪者はより大きな成果を得るために常にその攻撃を変化させますが、この第2四半期に日本では、インターネットの正規「Web 配信」の大元を侵害することで被害を拡大させる攻撃が明るみになりました。また海外では、特に米国を中心に企業の持つ機密情報や基幹サービスを標的とするサイバー攻撃が顕著でした。このような攻撃傾向からは、攻撃者がインターネット上におけるビジネスの根幹部分を狙うことで、より大きな攻撃成果を挙げようとしている思惑が読み取れます。
続きを読む2014年3月8日にマレーシア航空370便が消息不明となってから数カ月が経ちましたが、世界は再び新たな悲劇的なニュースに衝撃に受けました。2014年7月17日(現地時間)、ウクライナ上空を飛行中のマレーシア航空17便(MH17)が墜落し、約300人の乗員、乗客が死亡しました。過去の事例と同様に、サイバー犯罪者は早くもこの悲劇的なニュースに便乗しています。
続きを読むトレンドマイクロは、近年、複数のサイバー犯罪者の逮捕や彼らが利用するインフラの閉鎖を確認しています。そして、それらに新たに付け加える事例がありました。英国の法執行機関は、弊社と協力して、「Jam3s」と呼ばれるサイバー犯罪者を逮捕および起訴しました。Jam3s の本名は、James Bayliss です。James は、攻撃ツールキット「SpyEye」のコマンド&コントロール(C&C)サーバを稼働させており、「ccgrabber」と名付けられた SpyEye のプラグインのコーディングもしていました。James は、捜査が開始されてから 4年以上を経て、ついに起訴されました。
続きを読む脆弱性、特にゼロデイ脆弱性は、攻撃者により頻繁に標的型攻撃の開始点として利用されます。Microsoft Word に存在したゼロデイ脆弱性「CVE-2014-1761」がまさにこの事例に該当します。Microsoft は、2014年3月に公開された「マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ (2953095)」で、この脆弱性が「限定的な標的型攻撃」に利用されたことを認めています。その後 Microsoft は、4月の月例セキュリティ情報で、この脆弱性の更新プログラムを公開しました。
続きを読む金銭の窃取がサイバー犯罪の主要な動機であることはもはや強調するまでもないでしょう。このとき、攻撃者が狙っているのは金銭につながる「情報」です。具体的には、インターネットバンキングの利用に必要な ID ・パスワード等の口座情報を窃取します。そして窃取した情報を利用してその銀行口座から不正に送金することで金銭を盗み取るのです。日本においては、ネットバンキングに係る不正送金事案の被害額が、2013年に 14億円、2014年に入っても 1月から 2月までで既に 6億円と過去最大の多額の被害が発生していることが警察庁から発表されています。このような被害を防ぐにはどのような対策を打つ必要があるのでしょうか?
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