しばらく鳴りを潜めていたランサムウェア「TorrentLocker(トレントロッカー)」(「RANSOM_CRYPTLOCK.DLFLVV」、「RANSOM_CRYPTLOCK.DLFLVW」、「RANSOM_CRYPTLOCK.DLFLVS」、「RANSOM_CRYPTLOCK.DLFLVU」として検出)が、2017年2月下旬以降、再び活発化しています。これらの亜種は、クラウドストレージサービス「Dropbox」のアカウントを不正利用して拡散します。この新しいタイプの攻撃は、ランサムウェアによる「攻撃の手口や標的が多様化する」という、トレンドマイクロによる 2017年の脅威予測と合致しています。
続きを読むトレンドマイクロは、2014年 10月、「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」の亜種「TorrentLocker」を確認しました。このランサムウェアは、およそ 4千の機関や企業で被害が確認され、その大半はイタリアでした。「TorrentLocker」は、「CryptoLocker」といったこれまでのランサムウェアに類似しており、さまざまなファイルを暗号化し、ユーザに金銭の支払いを要求します。「TorrentLocker」は、匿名通信システム「The Onion Router(Tor)」の匿名性を利用し、ネットワークトラフィックを隠ぺいします。これが、「TorrentLocker」の名前の由来になっているようです。
続きを読む今日の脅威状況において、暗号化型ランサムウェアの活動は前年2017年と比べ顕著な停滞状態にあるとはいえ、現在もサイバー犯罪者の主要な手口の一つとして利用されています。実際、2018年上半期内では、わずかに活動の増加を見せ、セキュリティ対策製品を回避するための微調整により、その活動を維持しています。今回取り上げる「 PYLOCKY(パイロッキー) 」(「 RANSOM_PYLOCKY.A 」として検出)に関しては、すでに確立されたランサムウェアファミリを模倣し、それらの悪評に便乗し活動しています。
トレンドマイクロは7月下旬から8月全体を通して、暗号化型ランサムウェア「PyLocky」を拡散するスパムメールの活動の波を確認しました。このランサムウェアは、身代金要求文書において「Locky」になりすましていますが、「PyLocky」と「Locky」の相互の関係性はありません。
続きを読む2016年の上半期、暗号化型ランサムウェアが暗躍したことは言うまでもありません。暗号化型ランサムウェアは、金銭目的である他の不正プログラム、例えば、オンライン銀行詐欺ツールと異なり、サイバー犯罪者が高度な手法を利用することなく、自身の金儲けに利用できることがその背景にあると考えられます。2014年と2015年に確認された暗号化型ランサムウェアは合計49であったのに対し、2016年6月末時点で既に50以上もの新しいファミリが確認されています。この猛威の要因の1つに、脅迫手口の巧妙化が挙げられます。ファイルを失うことへの恐怖から身代金を支払わせるというシナリオで、PC のスクリーンを単にロックするものから、偽の法律違反の警告を利用するもの、そして、実際にデータを操作するものまで、これらランサムウェアを利用するサイバー犯罪者は、手法を改良し続けています。
続きを読むEメールは、サイバー犯罪者にとって大きなビジネスかもしれません。2014年、世界中で 1日当たり 1, 963億件の Eメールが送受信されました。そのうち 1,087億件はビジネスに関連したものです。こうしたメールが毎日膨大に送受信されることを考えると、サイバー犯罪者が大企業を狙って Eメールを悪用することは容易に想像できます。そして、Eメールの悪用は、甚大な経済的損害や個人情報の窃取につながる可能性があります。例えば、2014年に発生した大規模な情報漏えい事例により、米大手ホームセンター「Home Depot」は 6,200万米ドル(2015年9月3日時点、約74億6,850万円)、米大手小売業「Target」は 2億2,900万米ドル(275億8,530万円)の損害を受けたと報告されています。しかし、ビジネスだけが Eメールを悪用した攻撃に脆弱だというわけではありません。トレンドマイクロの調査によると、2015年上半期、Eメールを悪用した脅威はユーザを無差別に狙いました。
続きを読む先日公開した「2015年第1四半期 セキュリティラウンドアップ」でも言及している通り、身代金要求型不正プログラムである「ランサムウェア」の中でも「Cryptoランサムウェア」が活発化しています。従来型との大きく異なるのが「感染した PC のファイルを暗号化」することです。そして復号のために金銭の支払いを要求します。
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