トレンドマイクロでは、2015年第2四半期(4~6月)における国内外の脅威動向についての分析を行いました。米国では、この第2四半期、2つの政府機関へ侵入したサイバー攻撃により、2,100万人以上の大規模個人情報流出が確認されました。日本国内では、標的型メールを発端とした個人情報漏えい事件が 2015年6月の 1カ月間だけで 15件も発覚しています。日本での発覚事例の 9割は外部からの指摘により初めて被害に気づいており、標的型サイバー攻撃の手法が組織の持つ個人情報を狙う攻撃に拡大し「気づけない攻撃」となっていることを顕著に示す証左と言えます。
続きを読むイタリア企業「Hacking Team」から漏えいしたとされる情報からこれまで未確認だった脆弱性が多数確認されています。中でも、Adobe Flash Player に関する脆弱性については、日本を狙う改ざんWebサイト経由での標的型サイバー攻撃で利用されていた事例を7月14日付の本ブログ記事でお伝えしています。そして今回トレンドマイクロでは、この Adobe Flash Player の複数の脆弱性の利用した攻撃が、日本国内の改ざんされたWebサイト経由で継続して行われている事を確認しました。
続きを読む「中東呼吸器症候群(MERS)」の発生に関連するニュースに便乗して、日本の大手メディア企業の社員に標的型メールを送信した標的型サイバー攻撃が確認されました。攻撃者は、Yahoo!メールの無料アカウントを利用してセキュリティ対策製品を容易に回避し、インターネット上で公開されている話題を Eメールのヘッダや添付されたファイル名に利用して、受信者に Eメールを開封させようとしました。図1 は日本の メディア企業の社員に送信された標的型メールです。件名は「Fw:中東呼吸器症候群(MERS)の予防」、添付ファイルは「中東呼吸器症候群(MERS)の予防.7z」となっています。
![図1:日本のメディア企業社員に送信された「MERS」に関する標的型メール](/wp-content/uploads/2015/06/150630comment01.jpg)
図1:日本のメディア企業社員に送信された「MERS」に関する標的型メール
Adobe は、2015年6月、定例セキュリティ情報で Flash Player に存在する脆弱性の修正プログラムを公開しましたが、現在も特に米国、カナダ、英国のユーザは「CryptoWall 3.0」に感染する恐れがあります。このエクスプロイトコードは、トレンドマイクロの製品では「SWF_EXPLOIT.MJTE」として検出され、「Magnitude Exploit Kit」に利用されます。この脆弱性を利用した攻撃により、攻撃者はファイルを暗号化して身代金を要求する「Cryptoランサムウェア」を攻撃対象とする PC に感染させることが可能です。弊社は、クラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」を通じて脅威状況を監視していた際に、この不正活動の兆候を 2015年6月15日(米国時間)に初めて確認しました。
続きを読む米国拠点の Web広告配信ネットワーク 「MadAdsMedia」 がサイバー犯罪者の攻撃を受けました。同社の広告プラットフォームを利用している Webサイトを閲覧したユーザは、エクスプロイトキット「Nuclear Exploit Kit」を駆使した Adobe Flash Player 脆弱性利用の被害を受けました。この脅威により、1日あたり 12,500人に及ぶユーザが影響を受けている可能性があり、その内の半数以上が、日本、米国、オーストラリアの 3カ国のユーザで占められています。
続きを読む「DOWNAD」(別名:Conficker)は、2014年第1四半期、大企業および中小・中堅企業に影響を与えた 3大不正プログラムの 1つです。これは、多くの企業でいまだ Windows XP が使用されており、この脅威の影響を受けやすいことを示しています。
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