トレンドマイクロは、2015年10月、標的型サイバー攻撃キャンペーン「Pawn Storm 作戦」が Adobe Flash Player に存在するゼロデイ脆弱性を攻撃に利用したことを確認しました。その後、弊社が解析したところ、Flash Player の脆弱性を利用する攻撃を軽減するために Adobe が以前に導入した緩和策が、この脆弱性を利用した攻撃から PC を保護するのに十分でないことが判明しました。
続きを読む2015年7月、イタリア企業「Hacking Team」が攻撃を受け、大量の機密情報が漏えいした事例で、Adobe Flash Player に存在するゼロデイ脆弱性はすでに 3件が確認されていますが、今回、Internet Explorer(IE)に存在する脆弱性が新たに確認されました。Microsoft は、この脆弱性を確認しており、2015年7月の定例セキュリティ情報で、この脆弱性に対する更新プログラムを「MS15-65」で公開しました(「CVE-2015-2425」)。なお、トレンドマイクロは、「Proof-of-concept(PoC、概念実証型エクスプロイト。実際に有効な攻撃ができることを実証している攻撃コード)」を確認していますが、この脆弱性を利用した攻撃は今のところ確認していません。
続きを読むトレンドマイクロは、2015年7月7日以降、イタリア企業「Hacking Team」への攻撃により漏えいした機密情報から確認された脆弱性を利用する攻撃や関連事例などを報告しています。
- 伊企業「Hacking Team」の情報漏えい事例:Flash Playerに存在する未修正の不具合を確認
/archives/11851 - 「Hacking Team」の漏えい事例:Open Typeフォントマネージャの脆弱性の検証
/archives/11866 - 「Hacking Team」の情報漏えい事例:Flash Playerのゼロデイ脆弱性「CVE-2015-5119」、複数のエクスプロイトキットで追加を確認
/archives/11877 - 「Hacking Team」の情報漏えい事例:Flashゼロデイ脆弱性、発覚前に韓国と日本で被害発生か
/archives/11884 - 新たなFlashのゼロデイ脆弱性「CVE-2015-5122」、「CVE-2015-5123」を連続して確認
/archives/11903
2015年7月、イタリア企業「Hacking Team」が攻撃を受け、大量の機密情報が漏えいした事例により、2つのゼロデイ脆弱性が続けて確認されました。そして、7月10日、さらに別の 2つの Adobe Flash Player に存在するゼロデイ脆弱性「CVE-2015-5122」と「CVE-2015-5123」が確認されました。新たに確認された 2つの脆弱性も「CVE-2015-5119」と同じオブジェクト関数「valueOf」を悪用するものです。また、この 2つの脆弱性に関しては、現時点でまだ修正プログラムが公開されていないゼロデイ脆弱性の状態となっています。
トレンドマイクロでは「CVE-2015-5123」のゼロデイ脆弱性を Adobe社に報告し、同社は、この脆弱性の緊急度を「クリティカル」としてセキュリティ情報をすでに公開しています。この脆弱性は、Windows、Mac および Linux 上のAdobe Flash Player のすべてのバージョンに影響し、攻撃者は、この脆弱性を利用した攻撃により感染した PC を制御下に置くことが可能となります。また、「CVE-2015-5122」に関してはこの後に公開するブログ記事で詳細をお伝えします。
続きを読むAdobe は、2015年6月、定例セキュリティ情報で Flash Player に存在する脆弱性の修正プログラムを公開しましたが、現在も特に米国、カナダ、英国のユーザは「CryptoWall 3.0」に感染する恐れがあります。このエクスプロイトコードは、トレンドマイクロの製品では「SWF_EXPLOIT.MJTE」として検出され、「Magnitude Exploit Kit」に利用されます。この脆弱性を利用した攻撃により、攻撃者はファイルを暗号化して身代金を要求する「Cryptoランサムウェア」を攻撃対象とする PC に感染させることが可能です。弊社は、クラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」を通じて脅威状況を監視していた際に、この不正活動の兆候を 2015年6月15日(米国時間)に初めて確認しました。
続きを読むトレンドマイクロは、2015年3月18日、「Nuclear Exploit Kit」による不正活動の兆候を弊社クラウド型セキュリティ技術基盤「Trend Micro Smart Protection Network」のフィードバックにより確認しました。今回、「Nuclear Exploit Kit」は、同年3月に修正されたばかりの Adobe Flash Player に存在する脆弱性「CVE-2015-0336」を利用するように更新されていました。
続きを読むトレンドマイクロは、2015年2月2日、Adobe Flash Player に存在する新たなゼロデイ脆弱性を報告しましたが、この脆弱性に対応する更新プログラムが Adobe から公開されました。この脆弱性は、Internet Explorer(IE)や Firefox、Chrome など、すべての主要なブラウザを介して攻撃することが可能です。ただし、Chrome はブラウザのサンドボックス機能によって Flash のプラグインから保護されているため、Chrome のユーザはこの攻撃から守られています。なお、この更新プログラムにより、Flash Player の最新バージョンは 16.0.0.305 となりました。
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