2014年上半期におけるスパムメールの数は、2013年上半期と比較して 60% 増加しました。トレンドマイクロでは、この増加について、いくつかの要因を挙げています。1つは、「DOWNAD」の感染拡大や、「MYTOB」などのスパムメール送信機能を備えた不正プログラムを添付したスパムメールが着実に増加していることです。また、感染を拡大している「UPATRE」やオンライン銀行詐欺ツール「ZBOT」が、不正プログラムをダウンロードする感染媒体として、スパムメールを利用していることも要因の 1つでしょう。2013年のスパムメールの動向として、弊社は、不正プログラム拡散のためにスパムメールが引き続き利用されるだろうと予測しましたが、これは現在も事実のようです。
続きを読む「DOWNAD」(別名:Conficker)は、2014年第1四半期、大企業および中小・中堅企業に影響を与えた 3大不正プログラムの 1つです。これは、多くの企業でいまだ Windows XP が使用されており、この脅威の影響を受けやすいことを示しています。
続きを読む「UPATRE」に代表される脅威は、セキュリティ対策を回避する技術などを取り入れ進化を続けています。「UPATRE」ファミリは、オンライン銀行詐欺ツール「ZBOT」のダウンローダとして知られており、通常スパムメールの添付ファイルを介して拡散します。トレンドマイクロは、2014年5月、人気のオンラインストレージサービス「Dropbox」を悪用する複数のスパムメール活動を確認しました。これらのスパムメールに記載されているリンクをクリックすると、「UPATRE」ファミリの亜種がダウンロードされます。このスパムメール活動に関して特筆すべき点は、メールに記載された URL を介して「TROJ_UPATRE」が拡散する初めてのケースだということです。
続きを読む2013年10月からのこの数週間で、多くのユーザにとって大きな影響を及ぼす脅威として「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」である「CryptoLocker」の出現を確認しています。この脅威に関するトレンドマイクロの調査で、「CryptoLocker」の拡散の手法や、特にスパムメールおよびオンライン銀行詐欺ツール「ZBOT」との関連性の詳細を明らかにしました。しかしながら、当初確認したものよりも、この脅威の出現はそれだけでは終わらないように思われます。
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