トレンドマイクロでは、「Gauss」と呼ばれる攻撃についての問い合わせを受けました。Gauss は、かつて話題になった「Flame」とも比較され、メディアの注目を大きく集めています。この Gauss は、コンピュータに関連する情報から、オンライン銀行やソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、Eメール、インスタントメッセンジャ(IM)などの個人情報の収集に及びます。また「TrendLabs(トレンドラボ)」の解析者は、本攻撃が、2010年に確認された「STUXNET(スタクスネット)」をも彷彿させ、一連の国家レベルの攻撃では最新のものであると、推測しています。
続きを読むトレンドマイクロは、2012年6月11日、「DNS設定の変更を行なうトロイの木馬型の不正プログラム(DNSチェンジャー)」の感染被害者の救済目的で設置されている安全な DNSサーバの運営期限があと 1カ月に迫っていることを本ブログ上で報告しました。DNSチェンジャーに感染した 400万以上のボットにより形成された巨大な「DNS改変型ボットネット」が閉鎖され、2011年11月8日、「Rove Digital」や「Esthost」という会社を通じてこのボットネット運営に関与していたサイバー犯罪者集団が検挙されてから数カ月経っていますが、この巨大ボットネットに関する問題はまだ解決されていません。「DNS Changer Working Group(DCWG)」によると、いまだ 30万人以上の PC が DNSチェンジャーに感染した状態であるとのこと。DNSチェンジャーの感染被害者の PC は、今月 9日に救済目的で設置されていた安全な DNSサーバが停止すると、インターネットに接続することができなくなります。
続きを読むトレンドマイクロでは、情報収集機能を備えた「Flame」について注意喚起します。この Flame は、2010年以降、イランや特定の国で確認されていると報道されています。最も精巧な不正プログラムとも言われている「Flame」は、スクリーンショットの取得や感染コンピュータのマイクを用いた音声の記録といった、複数の情報を収集する機能を備えています。Flame は、この不正プログラムの影響範囲や特定の標的を狙うことから、「STUXNET(スタクスネット)」といった悪名高い脅威と比較することができるでしょう。STUXNET は、産業用施設を狙う攻撃に利用された不正プログラムで、2010年に確認され、主に SCADAシステムを狙っていました。
続きを読む今日、Apple製品が大きな人気を博していることは周知の事実であり、毎回、同社製品のリリース前にはニュースにも取り上げられ、発売と同時に華々しく迎えられます。先月同社が発表した次期 OS「Mac OS X Mountain Lion」も、その点では例外ではありません。OS 自体の発売は、2012年夏の終わり頃となる予定ですが、この OS の各機能については、各メディアが既に報じています。
この Mountain Lion のリリース情報に関して、注目を集めている機能の1つが「Gatekeeper」です。この機能では、不正なアプリのダウンロードを避ける方法としてホワイトリスト化を採用しています。つまり、アプリのダウンロード先に応じてアプリケーションの実行を制限する方法です。なお、ダウンロード先の制限は、以下の 3段階に設定することが可能です。
続きを読むトレンドマイクロでは、2012年3月中旬以降、話題になっている時事問題に便乗した特定人物宛のメールを複数確認しており、解析を続けています。確認したメールの 1つには、チベット自治区ラサでの抗議活動に関するドイツ首相の声明が記載されているように装っていました。このメールの送信者欄には、チベット人の人権や民主的自由を支援する非営利団体でオーストラリアを拠点とする「Australian Tibet Council(ATC)」の幹部から送られたように見せかけていました。もちろん、このメールは偽装されたもので、メールアドレスは上述の幹部を装うために作成されたものにすぎません。このメールには、Microsoft の Wordファイルが添付されており、ドイツ首相の声明に関する主要部分が記載されているように見せかけていました。この添付ファイルは、ダウンロードされると、トレンドマイクロの製品では「TROJ_ARTIEF.AE」として検出されます。「TROJ_ARTIEF.AE」は、Wordファイルに存在する脆弱性「CVE-2010-3333」を利用して、異なるファイルを作成します。この作成されたファイルは、「TSPY_MARADE.AA」として検出され、特定のシェルコマンドを実行することで、ネットワークおよびシステムの情報を収集する機能を備えています。こうして収集された情報は、不正な Webサイトにアップロードされます。
続きを読む産業用施設を狙う攻撃に利用された「STUXNET(スタクスネット)」。2010年7月に確認され関心を集めました。そして、今週初め、次なるスタクスネットの登場を予感させる脅威が確認され、2011年10月18日以降、セキュリティ業界はこの脅威に注目しています。
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脆弱性情報データベース「Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)」への登録件数からすると、2010年に確認されたソフトウェアの脆弱性は減少したようです。しかし、数が減った一方で、現代のプログラム構造の複雑さを考慮すると何らかの欠陥が生じる可能性は否めず、脆弱性が完全になくなることはないと予測されます。サイバー犯罪者はこのような状況をうまく利用し、脆弱性の存在するコンピュータに不正プログラムを侵入させるのです。 |
現在、世界を席巻している米Appleの最新スマートフォン「iPhone4」。日本でも、ソフトバンクにより、2010年6月24日発売が開始されました。その後、米国で問題視されている受信問題もどこ吹く風の勢いで、iPhone人気は一向に止む気配はありません。米金融情報サイト「Bloomberg Businessweek」によると、同年4月23日現在、日本のスマートフォン市場におけるiPhoneシェアは72%にも及ぶそうです。
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