ファイルを暗号化して身代金を要求する「Cryptoランサムウェア」は、その不正活動を通じて、さらに多くの金銭を窃取するようになってきています。トレンドマイクロが確認した「Cryptoランサムウェア」の 1つは、「Cryptoランサムウェア」としては初めて、情報収集を行う不正プログラムと連携したものでした。この改良は、ファイル感染型ウイルスの機能を備えたランサムウェア「VIRLOCK」を確認した直後に確認されました。
続きを読む韓国を標的とした新しい暗号化型ランサムウェア「MAGNIBER(マグニバー)」(「RANSOM_MAGNIBER.A」および「TROJ.Win32.TRX.XXPE002FF019」として検出)が確認されました。MAGNIBER は、攻撃者が保有するドメインまたはサイト上の「malvertisement(不正広告)」を介し、脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット)「Magnitude Exploit Kit (Magnitude EK)」によって拡散します。Magnitude EK は、拡散するランサムウェアを「CERBER」から MAGNIBER に変更し、対象を韓国のユーザに特化したようです。
続きを読む「脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット)」の脅威状況は、2016年後半に大きく変わりました。それまで非常によく利用されていたエクスプロイトキットが突然減少する、あるいはサイバー犯罪者がその運用方法を切り替える、などの変化が見られました。「Angler Exploit Kit(Angler EK)」は、2015年以来、最も活発なエクスプロイトキットでしたが、突然活動を終了しました。2016年第1四半期に検出された 340万件のAngler EKの攻撃について、トレンドマイクロが追跡調査したところ、2016年後半、攻撃率は「0」にまで急低下しました。
続きを読む2016年の上半期、暗号化型ランサムウェアが暗躍したことは言うまでもありません。暗号化型ランサムウェアは、金銭目的である他の不正プログラム、例えば、オンライン銀行詐欺ツールと異なり、サイバー犯罪者が高度な手法を利用することなく、自身の金儲けに利用できることがその背景にあると考えられます。2014年と2015年に確認された暗号化型ランサムウェアは合計49であったのに対し、2016年6月末時点で既に50以上もの新しいファミリが確認されています。この猛威の要因の1つに、脅迫手口の巧妙化が挙げられます。ファイルを失うことへの恐怖から身代金を支払わせるというシナリオで、PC のスクリーンを単にロックするものから、偽の法律違反の警告を利用するもの、そして、実際にデータを操作するものまで、これらランサムウェアを利用するサイバー犯罪者は、手法を改良し続けています。
続きを読む人生で避けられないのは死と税金、と言われますが、サイバー犯罪についても同じことが言えそうです。米国では確定申告の締切が近づき、何百万という人が申告書類を準備している時期です。サイバー犯罪者は、この確定申告という好機を見逃さず利益を得ようと、納税者を狙った様々な攻撃を行っているようです。トレンドマイクロでは、確定申告に関連した、偽の送金指示メール「Business E-mail Compromise(BEC)」の攻撃による被害にあった企業の最近の事例を確認しています。そして今回、インターネット上で恐喝するサイバー犯罪者もこの騒動に加わったようです。
続きを読むVictim or potential business partner? (訳:身代金を支払いますか、またはビジネスパートナーになりますか?)
2015年9月、Cryptoランサムウェア「Chimera」が確認されました。そして上述の質問は、このChimera(トレンドマイクロの製品では「Ransom_CRYPCHIM.A」として検出)が投げかける質問です。Chimeraは一見すると、典型的な Cryptoランサムウェアのように見えます。しかし、Chimeraには、3つの目立った特徴があります。
続きを読むエクスプロイトキットに関しては、タイミングがすべてです。最新の更新プログラムを適用していない数多くのユーザを狙って、エクスプロイトキットは更新プログラムが公開されたばかりの脆弱性やゼロデイ脆弱性を頻繁に突いて攻撃に利用します。トレンドマイクロは、エクスプロイトキットが現在利用している 2つの脆弱性を確認しました。そのうちの 1つは、「Pawn Storm作戦」の最近の攻撃で利用された Adobe Flash Player のゼロデイ脆弱性です。もう 1つは、バージョン 18.0.0.232 までの Adobe Flash Player に影響を与えるもので、弊社は現在 Adobe と協働して、この脆弱性の CVE番号を確認しています。
弊社は、2015年10月28日以降、これらの 2つの脆弱性が、「Angler Exploit Kit(Angler EK)」と「Nuclear Exploit Kit(Nuclear EK)」の 2つのエクスプロイトキットに利用されていることを確認しました。
続きを読む