Adobeは、2016年4月5日(米国時間)、セキュリティアドバイザリを公開。4月7日(米国時間)、Adobe Flash Player に存在するゼロデイ脆弱性「CVE-2016-1019」に対応する緊急の更新プログラムをリリースしました。問題の脆弱性の影響を受けるバージョンは、20.0.0.306およびそれ以前のバージョンとなり、トレンドマイクロでは、脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット)である「Magnitude Exploit Kit」が攻撃に利用可能であることも確認しています。利用者は、直ちに更新プログラムを適用してください。
続きを読むボットネットやコマンド&コントロール(C&C)サーバが閉鎖されたとしても、サイバー犯罪活動が一掃されるわけではありません。2013年12月5日のボットネット「ZeroAccess」の閉鎖は、ボットネットのクリック詐欺活動に影響を与えはしたものの、感染の確認は続きました。DRIDEX についても同様で、2015年10月13日、複数の C&Cサーバが閉鎖されたにも関わらず、現在も企業や組織に大きな影響を与える脅威です。トレンドマイクロでは、この DRIDEX の2015年脅威状況について「2015年 年間セキュリティラウンドアップ」で報告しています。
続きを読む標的型サイバー攻撃キャンペーン「Pawn Storm作戦」は、2007年以降、経済および政治的な諜報活動を目的としたサイバー攻撃を活発に実行しています。この作戦で標的となった人物および組織は、これまで、軍事機関や外交機関、報道関係者、反体制関係者、ソフトウェア開発者など多岐に渡っています。今回トレンドマイクロは、トルコの首相官邸および議会を含む複数の政府関連機関、そして、同国大手新聞社が攻撃を受けたのを確認しました。
続きを読むトレンドマイクロでは、2015年 1年間における国内外の脅威動向についての分析レポートを、2016年 2月29日に公開いたしました。その中で、トレンドマイクロのクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network(SPN)」の統計から、特に Android端末 を狙うモバイル不正アプリが累積 1,000万個を突破したことが報告されています。 2010年8月に最初の Android不正アプリの検出に対応して以来、5年を経たずしての 1,000万個到達となりました。特に 2015年には、それまでの 5年間で登場したおよそ 430万個を大きく超える、およそ 630万個がわずか 1年の間に登場しました。
続きを読むMicrosoft はこれまで、新しいバージョンが発売された後でも、既存の製品に対して手厚いサポートを提供してきました。例えば、2001年に発売された Windows XP は 2014年4月まで更新プログラムが配信を公開されていました。しかし、それは過去の話となります。Microsoft からの最近の発表によれば、その方針は徐々に変わりつつあるようです。
続きを読む想像してみてください。いつも利用している銀行から Eメールが届き、モバイルアプリの更新版をインストールするよう依頼されます。アプリをダウンロードすると、管理者権限を要求されます。問題が発生したためと画面に表示され、あなたはその要求を許可します。アプリを動かしてみると正常に動作し、決済も問題なく行うことができました。
翌日、自分のスマートフォンがパスワードを認識しないことに気づきます。誰かにパスワードを変更されてしまったのでしょうか。しかし、スマートフォンは誰にも貸していないため、誰がどうやってパスワードを変更したのか見当もつきません。2回ほどパスワードを入力してみますが認識しません。あと数回のうちに正しいパスワードを入力できなければ、端末内の情報は自動的に消去されてしまいます。ロックを解除する方法を一日中考えている間に、銀行口座からお金が消えていました。
続きを読む執筆者: Erika Mendoza and Jay Yaneza (Threats Analysts)
2015年9月頃に確認された「Black Atlas 作戦」は、すでにさまざまな企業に侵入しているようです。例えば、複数の州で事業展開している医療機関や、歯科医院、機械製造業、保険業務に特化したテクノロジー企業、複数の州に店舗を持つガソリンスタンド、美容雑貨店などで攻撃が確認されています。「Black Atlas 作戦」は、窃取した情報を送出するために「Gorynych」もしくは「Diamond Fox」と呼ばれるモジュールで構成されるボットネットを利用して、世界中の中小企業に侵入し続けています。なお、本稿は 12月1日(日本語版12月4日)に公開した『「Black Atlas作戦」:世界中の中小企業のカード決済システムに侵入。「BlackPOS」や攻撃ツールを駆使』の続編となります。
続きを読むトレンドマイクロがさまざまなサイバー犯罪アンダーグラウンド市場を調査する際によく遭遇する点は、アンダーグラウンド市場への潜入が困難ということであり、そもそもアンダーグラウンド市場を見つけること自体に困難が伴います。サイバー犯罪アンダーグラウンド市場へ入っていくためには、特定のスキルや知識が必要になります。
しかし、北米のアンダーグラウンド市場の事情は違うようです。他の国や地域のアンダーグラウンド市場と異なり、北米のアンダーグラウンド市場は、アクセス制限によって存続を図ろうとはしていません。新規参入者にも門戸を開き、むしろ逆にオープンにすることでサイバー犯罪活動を促しています。
続きを読む休暇シーズンが近づくと、さまざまな企業や顧客を狙ったクレジットカード情報漏えいのニュースを耳にするようになります。2015年11月下旬、Hiltonホテルなどの一流宿泊施設で POSマルウェアを利用した情報漏えい事例が発生したことが報告されると、実店舗を構える米国の多くの小売業は、感謝祭から始まる休暇シーズン中、インターネット上の脅威に怯えることになりました。また、米国の小売業から支払カード情報を窃取する POSマルウェア「ModPOS」を利用した広範囲に渡る攻撃がセキュリティリサーチャーによって確認されました。
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