7月5日、イタリア企業「Hacking Team」から漏えいした情報からエクスプロイトコードが複数確認されたことは既に本ブログでもお伝えした通りです。トレンドマイクロでは、すでにこのエクスプロイトコードがさまざまなエクスプロイトキットに取り込まれていることなどを確認しています。そして、さらに今回トレンドマイクロでは、これらの脆弱性に含まれる「CVE-2015-5119」が日本国内において標的型攻撃の一種である水飲み場型攻撃に悪用されている実態を確認しました。
続きを読むゼロデイ脆弱性を利用した攻撃は、ソフトウェア企業から修正プログラムが公開されておらず、効果的に攻撃できるため、標的型サイバー攻撃で利用され続けています。トレンドマイクロは、標的型サイバー攻撃キャンペーン「Pawn Storm 作戦」に対する継続した調査、監視の中で、Java の脆弱性をホストした不正な URL を確認しました。そして、この不正な URL で使用されている脆弱性に対する修正プログラムは Oracle社からまだ公開されていない未修整状態であること、つまり、ゼロデイ脆弱性であることも確認しました。Java に存在する新たなゼロデイ脆弱性が確認されたのは、約 2年ぶりです。
続きを読む2015年7月、イタリア企業「Hacking Team」が攻撃を受け、大量の機密情報が漏えいした事例により、2つのゼロデイ脆弱性が続けて確認されました。そして、7月10日、さらに別の 2つの Adobe Flash Player に存在するゼロデイ脆弱性「CVE-2015-5122」と「CVE-2015-5123」が確認されました。新たに確認された 2つの脆弱性も「CVE-2015-5119」と同じオブジェクト関数「valueOf」を悪用するものです。また、この 2つの脆弱性に関しては、現時点でまだ修正プログラムが公開されていないゼロデイ脆弱性の状態となっています。
トレンドマイクロでは「CVE-2015-5123」のゼロデイ脆弱性を Adobe社に報告し、同社は、この脆弱性の緊急度を「クリティカル」としてセキュリティ情報をすでに公開しています。この脆弱性は、Windows、Mac および Linux 上のAdobe Flash Player のすべてのバージョンに影響し、攻撃者は、この脆弱性を利用した攻撃により感染した PC を制御下に置くことが可能となります。また、「CVE-2015-5122」に関してはこの後に公開するブログ記事で詳細をお伝えします。
続きを読む2015年7月、イタリア企業「Hacking Team」から漏えいした情報からエクスプロイトコードが複数確認されました。その後、トレンドマイクロは、このエクスプロイトコードがさまざまなエクスプロイトキットに利用されていることに言及しています。しかし、弊社のクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」のフィードバックによると、このエクスプロイトコードは韓国と日本に限定した攻撃で利用されていました。最も重要な点は、この攻撃が「Hacking Team」の漏えい事件前に実行されていたことです。弊社は、この攻撃を 2015年7月1日に初めて確認しました。
続きを読むトレンドマイクロは、弊社のクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」のフィードバックにより、「Angler Exploit Kit」および「Nuclear Exploit Kit」が、「Hacking Team」の情報漏えい事例で確認された Adobe Flash Player のゼロデイ脆弱性を利用するエクスプロイトコードを追加し、更新していたことを確認しました。さらに、セキュリティリサーチャーの Kafeine氏によると、「Neutrino Exploit Kit」も、このゼロデイ脆弱性を利用したエクスプロイトコードを追加したようです。
続きを読むAdobe は、2015年6月23日(米国時間)、同社 Flash Player のブラウザプラグインに存在するゼロデイ脆弱性「CVE-2015-3113」に対応するセキュリティ情報「APSB15-14」を公開しました。また、問題の脆弱性が標的型サイバー攻撃においてすでに利用されており、1)Windows 7 およびそれ以前の OS に対応する Internet Explorer(IE)、2)Windows XP の FireFox が標的となっているとして、注意を促しています。
この深刻な脆弱性「CVE-2015-3113」が利用されると、攻撃者により影響を受けるシステムが制御される恐れがあります。影響を受けるバージョンは以下のとおりとなります。
- Windows版および Mac版の Adobe Flash Player 18.0.0.161 およびそれ以前のバージョン
- Windows版および Mac版の延長サポートリリースバージョン 13.0.0.292 および 13.x以前のバージョン
- Linux版の Adobe Flash Player 11.2.202.466 および 11.x 以前のバージョン
2015年6月、不正プログラム「Duqu 2.0」を利用した標的型サイバー攻撃が確認されました。この攻撃の一部として、いくつかのゼロデイ脆弱性を狙った攻撃が利用されました。そのうちの 1つは脆弱性「CVE-2015-2360」で、Microsoft の 6月の定例セキュリティ情報で修正されたばかりのものです(「MS15-061」)。「CVE-2015-1701」と同様、この脆弱性はカーネルモードドライバ「Win32k.sys」に存在します。攻撃者はしばしば「Win32k.sys」を攻撃して、脆弱性を利用した攻撃を緩和するセキュリティ対策製品を回避します。
続きを読むトレンドマイクロは、2015年2月初旬に確認されたAdobe Flash Player に存在する新たなゼロデイ脆弱性「CVE-2015-0313」の解析を続けていましたが、この脆弱性を利用するエクスプロイトコードが感染連鎖の最終でないことを明らかにしました。つまり、「SWF_EXPLOIT.MJST」として検出されるこの不正プログラムは、「BEDEP」ファミリの不正プログラムをダウンロードし、実行します。
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