Trend Microが海外で提供する「Managed XDR」とインシデントレスポンス(IR)チームは、2020年3月に初めて発見されたランサムウェア「Nefilim(ネフィリム)」の侵入を受けた企業の事例を調査しました。この調査から、Nefilimを使用する攻撃者によるネットワーク侵入後の巧妙な活動と、標的組織に対する事前の情報入手の可能性が明らかになりました。 (さらに…)
続きを読むApache Tomcatに確認された「Ghostcat(ゴーストキャット)」の脆弱性、「CVE-2020-1938」および「CNVD-2020-10487」が論議を引き起こしています。この脆弱性が及ぼす影響について、とりわけ、Ghostcatがリモートコード実行(Remote Code Execution、RCE)に使用される可能性についてのリサーチャーによる調査結果が注目されています。
オープンソースの「Apache Tomcat」は、Java ServletやJavaServer Pages (JSP) を実行するためのサーブレットコンテナです。多くのユーザに利用されているため、確認されたGhostcatの脆弱性が深刻視されるのは当然のことと言えます。今回のブログ記事では、最も懸念されるGhostcat悪用のシナリオ、つまりこの脆弱性を利用することによってRCEが可能になり得るという、稀な状況を想定し、その深刻度について解説します。
トレンドマイクロは2020年3月末、サイバー諜報活動と推測されるキャンペーンを確認し、「Project Spy(プロジェクトスパイ)」と名付けました。Project Spyは、Android端末の場合「AndroidOS_ProjectSpy.HRX」、 iOS端末であれば「IOS_ProjectSpy.A」として検出される情報窃取型不正アプリ(スパイウェア)を感染させます。Project Spyは新型コロナウイルスの世界的流行をおとりとして利用し、「Corona Updates」というアプリに偽装し不正アプリを配布していました。しかし調査をするうちに、それよりも以前に配布されていたGoogleサービスと音楽のアプリを偽装する初期バージョンも確認できました。なお、これらの不正アプリは、パキスタン、インド、アフガニスタン、バングラデシュ、イラン、サウジアラビア、オーストリア、ルーマニア、グレナダ、ロシアにおいてダウンロードされており、そのダウンロード数は比較的少数であったことも確認されています。 (さらに…)
続きを読むトレンドマイクロは2019年9月、当時はまだ特定されていなかったエクスプロイトキットを使用するキャンペーンを確認し、「Operation Overtrap(オーバートラップ作戦)」と名付けました。その後の調査により、日本国内のネットバンキング利用者のみを狙う攻撃であり、下図のような3方向の攻撃から最終的に国内金融機関のネットバンキング利用者の認証情報を詐取することを確認しました。特に2019年9月以降は、不正広告(マルバタイジング)経由でエクスプロイトキットと呼ばれる脆弱性攻撃ツールへ誘導する攻撃を主に確認しています。
- URLリンクを含んだメールにより、ネットバンキングのWebサイトを偽装したフィッシングページへ利用者を誘導
- URLリンクを含んだメールにより、不正サイトへ誘導し、ダウンロードされるファイル(実はマルウェアの実行ファイル)を実行させる
- 不正広告経由でエクスプロイトキットを使用しマルウェアを配信
本ブログ記事では、トレンドマイクロがオーバートラップ作戦のキャンペーンを確認した経緯とともに、攻撃に利用された新しいバンキングトロジャン(オンライン銀行詐欺ツール)「Cinobi(シノビ)」(トレンドマイクロでは「TrojanSpy.Win32.CINOBI.A」などで検出)について解説します。 (さらに…)
続きを読むオープンソースソフトウェア「Unix Daemon」のSMTPサーバ「OpenSMTPD」上で、ルート権限の昇格およびリモートコード実行(RCE、Remote Code Execution)を可能にする脆弱性「CVE-2020-8794」が確認されました。この脆弱性は、境界外読み取りに起因するものであり、攻撃者は、これを悪用することで脆弱なシステム上で任意のコードを実行できます。
続きを読む近年、ニュース記事上などで、サイバー犯罪やネット上の不正行為の背景として、「Deep Web(ディープウェブ)」や「Dark Web(ダークウェブ)」という言葉がよく紹介されます。これらの用語はネット上のアンダーグラウンド空間を意味していますが、果たしてそれらは広く一般のインターネット利用者に対し、どのような影響を与える存在なのでしょうか?トレンドマイクロでは以前から、サイバー犯罪に利用されるディープウェブに関する複数の詳細なレポートをまとめておりますが、本記事ではそもそもの用語の意味なども含め解説します。
「ゼロデイ攻撃」は、その時点ではまだ修正プログラム(パッチ)が公開されていない脆弱性を利用するサイバー攻撃です。つまり、その時点では根本的な解決方法がない状態での攻撃ということであり、企業組織は、ゼロデイ攻撃によって多大な影響を受ける可能性があります。多くの場合、パッチが公開されるまでは、セキュリティ上の欠陥を悪用しようとするサイバー犯罪者と、セキュリティ上の欠陥を修正するためにパッチを開発するソフトウェアベンダあるいは開発者間での競争劇となります。
本ブログ記事は、ゼロデイ脆弱性について企業組織が知っておくべきこと、つまり、ゼロデイ脆弱性とは何か、そして、ゼロデイ脆弱性がどのように悪用されるかについて詳述します。企業組織はゼロデイ脆弱性について知り置くことで、ゼロデイ脆弱性が悪用されるリスクや脅威を軽減させるための対策につなげることができます。
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