2015年4月、急増する数千ものスパムメールを駆使し、マクロを利用した不正プログラム「BARTALEX」が企業を攻撃対象にしていることが確認されました。感染活動では、Microsoft Office の Wordファイルと共に業務内容に関連するソーシャルエンジニアリングの手口を用い、企業への感染を極めて容易にしたようです。この攻撃は、Microsoft Office 関連ファイルのマクロを利用した不正プログラムを用いることで、いかに素早く企業や組織への大きな脅威になるかを浮き彫りしたと言えます。
続きを読む「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」は、一般ユーザにとって深刻な問題の 1つです。トレンドマイクロでは、2015年に入ってからも、ランサムウェアやファイルを暗号化する「Cryptoランサムウェア」の亜種を複数確認しています。これらの不正プログラムは、それぞれ独自の不正活動を行いますが、今年3月、弊社は「PE_VIRLOCK」として検出されるランサムウェアのファミリを確認しました。この不正プログラムは、PC画面をロックするだけでなく、ファイルに感染します。これは、ランサムウェアとしては初の事例です。
続きを読む「UPATRE」ファミリは、最も悪名高いエクスプロイトキットの 1つ「Blackhole Exploit Kit(BHEK)」がその作成者の逮捕により終焉を迎えた後、注目を集めるようになりました。それ以降、「UPATRE」はスパムメールに最も多く添付された不正プログラムの 1つとして知られています。2014年を通してその傾向は続いており、特に第4四半期では大量に確認されました。弊社が公開した 2014年の年間セキュリティラウンドアップでは、スパムメールに関するさまざまな傾向が取り上げており、本稿では詳細を述べます。
続きを読む2014年12月中旬以降、韓国において原子力発電関連の情報漏えいが発生し、大きく報道されています。 これに伴い、この情報漏えいを行った攻撃者と見られるグループからは、韓国電力公社配下の韓国水力原子力発電(Korea Hydro & Nuclear Power、KHNP)に対し破壊的な不正プログラムによる攻撃を行ったとの声明も報じられています。この問題になっている「破壊的な不正プログラム」は、感染PC のハードディスクを破壊するため、「マスター・ブート・レコード(MBR)」を「一掃」するように設計されています。また、標的システムへの侵入には、韓国で広く使用されている文書ソフトウェア「アレアハングル」で作成された文書ファイル(拡張子HWP)の脆弱性を利用したと考えられています。また、問題の HWP の文書ファイルを開封させるために様々なソーシャルエンジニアリングの手法が利用されていました。
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