このブログシリーズでは、自然言語処理モデル「Generative Pre-trained Transformerの第3バージョン(GPT-3)」の機能を持つ「Codex」についてさまざまな視点を交えて解説し、開発者だけでなく、攻撃者への影響も含めたセキュリティ観点をもとに、その機能やリスクについて評価します。今回のブログは、シリーズ最終回の第4回目となります(第1回目、第2回目、第3回目もご参照いただけます)。
続きを読む2020年6月、人工知能を研究する非営利団体「OpenAI」は、自然言語処理モデル「Generative Pre-trained Transformer」の第3バージョン(GPT-3)をリリースしました。この自然言語処理モデルは、人が書いたかのように思えるほど優れた文章を生成する能力を持つことから、世の中の技術業界を大いに驚かせました。また、GPT-3は、自然言語だけでなくコンピュータ言語を学習することも可能です。そのため、OpenAIは最近、プログラミング言語に特化した「Codex」もリリースしました。Codexは、プログラマのコーディング作業を支援することを意図したものですが、場合によっては、プログラマに取って代わる存在になると考えられます。この新しいシステムは、汎用言語モデルであるため、自然言語のコメント文も入力として受け取ることが可能であり、ユーザが選択したプログラミング言語に対応するプログラミングコードを「補完」します。
続きを読むボット型マルウェア「EMOTET」はサイバーセキュリティ業界でその名を馳せています。EMOTETを背後で操るオペレータが、スパムメールを使ってシステムを侵害した後、それらのシステムへのアクセス権を販売することに成功した為です。これはマルウェアをサービスとして提供する悪名高い手口「Malware as a Service(MaaS)」の一環として、MaaS利用者の不正ペイロードをEMOTETに配信させることで実施されました。バンキングマルウェア「Trickbot」や、ランサムウェア「Ryuk」/「Conti」などの悪名高い脅威の背後にいるオペレータは、自身の攻撃活動にEMOTETを用いた攻撃者グループの1つです。
続きを読むトレンドマイクロでは、2021年の1年間に確認した、日本国内における「標的型攻撃」に関しての分析を行いました。ネットワークに侵入する攻撃は、法人組織にとっては深刻な被害につながりかねない危険な存在です。またこの危険な攻撃の背後には、一般に「State-Sponsored」などと呼ばれる国家や政府との関連が推測される攻撃者の存在が見え隠れします。攻撃者は標的組織が持つセキュリティ上の弱点を見逃さず、彼らにとって最も適した攻撃手法を用いて侵入を試みます。

トレンドマイクロでは2021年1年間における国内外での脅威動向について分析を行いました。2021年、多くの企業や組織で急速なデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、サイバー犯罪者はコロナ禍の状況に便乗し、さまざまな不正活動や攻撃の機会を捉え、新旧さまざまな脅威をもたらしました。
