今月の第2火曜日となった2021年7月13日、Adobe社とMicrosoft社から更新プログラムが提供されました。今回リリースされた最新のセキュリティ更新プログラムの詳細について確認しましょう。
続きを読む昨年末、各方面で報じられたSolarWinds社製ネットワーク監視アプリケーション「Orion」を侵害した攻撃事例はサイバーセキュリティ業界や世間を震撼させたと同時に、サプライチェーン攻撃に対する注意を世界中で高めさせるきっかけともなりました。サプライチェーンとは「製品が作られて顧客に届くまでの一連の流れ」のことです。冒頭に例示したSolarWinds事例に当てはめた場合、「製品」とはSolarWinds社の「Orion」というソフトウェアであり、それが顧客に届くまでの一連の流れの中で侵害されたということになります。サプライチェーン攻撃の中でも、このようなソフトウェアサプライチェーンを侵害する攻撃自体は目新しいものではなく、実際この種の脅威は以前から確認されてきました。本ブログ記事では、ソフトウェアの開発プロセスを例にサプライチェーンの一連の流れについて解説すると共に、これまでに確認されたソフトウェアサプライチェーン攻撃の事例を織り交ぜながら今後発生する可能性のある攻撃について解説します。
続きを読む最終更新日:2021年5月17日 当初公開日:2021年5月13日
※当初公開日以降の新たな展開および追加情報に基づき、本文および「MITRE ATT&CK」の表を更新
※ トレンドマイクロでは、2021年5月21日(金)14時より本件の緊急ウェビナーを実施します。詳細はこちらをご覧ください。
2021年5月7日、ランサムウェア「DARKSIDE」の攻撃により、米国東海岸における燃料供給の約半分を担うColonial Pipeline社が操業停止に追い込まれました。これにより、ガソリン、ディーゼル、家庭用暖房油、ジェット燃料、軍需品などの貯蔵庫が大きな影響を受け、連邦自動車運送業者安全局(FMCSA)は、不足分を補うため18の州で緊急事態を宣言しました。攻撃に伴う操業停止からすでに5日が経過しましたが、同社では、現在もフル操業を再開できない状態が続いています。アトランタ市では30%のガソリンスタンドでガソリン不足が発生しており、他の都市でも同じような状況となっています。必要なサービスへの供給を維持するため、政府は買いだめをしないようとの勧告を出しています。
トレンドマイクロリサーチは、ランサムウェア「DARKSIDE」の検体を数十件確認し、このランサムウェアの挙動や、標的とされた企業や組織について調査しました。
![図1:Darksideが使用する脅迫状(ランサムノート)の例](https://blog.trendmicro.co.jp/wp-content/uploads/2021/05/図1:Darksideが使用する脅迫状(ランサムノート)の例.jpg)
世界中の企業組織は、現在使用できる多種多様なクラウド技術基盤の利用、クラウド環境への移行、あるいはクラウドに関する知識やスキルの習得を開始することで、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)市場への取り組みを進めています。クラウドサービスは使いやすく柔軟性に富んでおり、構成や環境設定の変更も任意で行えることが利点です。
しかし、最高セキュリティ責任者(CSO)やクラウドITチーム、あるいは管理者にとって、特定の展開モデルにおけるクラウドコンピューティング環境のセキュリティ管理は、実は骨の折れる作業です。実際、クラウドへの攻撃や設定ミスによる情報漏えいなどの事例は後を絶たず、クラウド利用を進めたい組織に対し、大きな不安を与える要因となっています。
続きを読む今月第2火曜日となった2021年4月13日は、Adobe社およびMicrosoft社から最新のセキュリティ更新プログラムがリリースされました。これらのセキュリティ更新プログラムの詳細について確認しましょう。特に、MicrosoftのWin32k の特権昇格の脆弱性「CVE-2021-28310」はゼロデイ時点での悪用発生の事実をMicrosoftが確認しています。法人組織の管理者の方は、確実に修正プログラムの適用を行ってください。
続きを読む30年前に個人のプロジェクトとして始まったLinuxは、現在では世界中のクラウドプラットフォームやサーバを席巻する主要なオペレーティングシステム(OS)のひとつとなっています。実際に、現在Microsoft独自のクラウドプラットフォームであるAzure上ではLinuxの利用率がWindowsを上回っています。
また、Linuxは環境に依存せず利用できるOSと言えます。Linux Foundationの「2017 State of Linux Kernel Development Report」によると、Linuxはパブリッククラウドのワークロードの90%と、上位10社のパブリッククラウドプロバイダのうち9社で稼働しています。その上、Linuxは世界のスマートフォンの82%で動作し、スーパーコンピュータ市場では99%という巨大な市場シェアを持っていました。
しかしながら、他のソフトウェアと同様に、Linux にもセキュリティの脅威やリスクがないわけではありません。企業がクラウドに移行し、結果的に Linux に移行していく中で、サイバー犯罪者がその焦点とリソースを変えてこれらの環境を標的にして悪用するのは当然のことであると言えるでしょう。
本記事では、Linux の脅威概況について解説し、Linux がいかにして攻撃者にとって魅力的な攻撃対象となっているのか、また、Linux がどのようにして様々な脅威やリスクに晒されるかを調査しました。該当する脅威やリスクには、脆弱性、誤設定、セキュリティギャップ、マルウェアなどが含まれます。本記事では、昨今のLinuxに影響を与えるセキュリティの問題点と脅威の概要を説明した上で、Linux環境を脅威から保護しリスクを軽減するために必要なセキュリティのベストプラクティスを紹介します。
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