トレンドマイクロは、2014年、不正なマクロのコードにより拡散されるオンライン銀行詐欺ツール「ROVNIX」に、Windows PowerShell のコマンドシェルが利用されたことを確認しました。11月に確認された攻撃では、PowerShell の機能は直接的には悪用されませんでしたが、今回、「VAWTRAK」が Windows PowerShell の機能を悪用し、また Wordファイルで不正なマクロのコードを利用したことを弊社は確認しました。
続きを読むトレンドマイクロは、2014年のクリスマス商戦前に、新しい POSマルウェアを複数確認しましたが、その際に報告しなかったことが 1点ありました。それは、有効な証明書を利用してファイルにデジタル署名がされていたことです。弊社の調査によると、POSシステムを狙ったこうした攻撃は巧妙化してきており、コード署名や高度な暗号化はますます一般的になってきています。弊社ではまた、この POSマルウェアが不正プログラム「Anunak」に関連するサイバー犯罪者集団と関係していることを確認しました。「Anunak」はサイバー犯罪者集団「Carbanak」とも関係していることをセキュリティ企業「Fox-IT」が報告しています。
続きを読む企業や組織でセキュリティに従事する現場担当の方々は、日々のインシデント対応や、セキュリティレベルの向上を目指す中で、さまざまな疑問に直面していると思います。どんな対策をどこまでやれば安全なのか?ネットワークに脅威が侵入してしまったときに何をすればよいのか?本連載「すぐに役立つセキュリティ対策」では、トレンドマイクロのエキスパートたちが、お客様からの調査依頼対応やインシデントハンドリングの中から得たセキュリティ専門家としての知見を、すぐに業務に活かせる形で提供してまいります。前回までは自組織のネットワーク内でウイルス検出があった場合、何らかの対処を行うべき危険性の高い検出ケースかどうかをウイルス対策製品の検出ログから判断する方法について述べてきました。危険性の高い検出が確認された場合、その問題の端末を特定し、ウイルスの存在を調査する必要があります。今回はこの「端末調査」の際に優先すべきことの観点から述べます。
続きを読むトレンドマイクロは、2015年2月初旬に確認されたAdobe Flash Player に存在する新たなゼロデイ脆弱性「CVE-2015-0313」の解析を続けていましたが、この脆弱性を利用するエクスプロイトコードが感染連鎖の最終でないことを明らかにしました。つまり、「SWF_EXPLOIT.MJST」として検出されるこの不正プログラムは、「BEDEP」ファミリの不正プログラムをダウンロードし、実行します。
続きを読むトレンドマイクロは、2015年2月2日、Adobe Flash Player に存在する新たなゼロデイ脆弱性を報告しましたが、この脆弱性に対応する更新プログラムが Adobe から公開されました。この脆弱性は、Internet Explorer(IE)や Firefox、Chrome など、すべての主要なブラウザを介して攻撃することが可能です。ただし、Chrome はブラウザのサンドボックス機能によって Flash のプラグインから保護されているため、Chrome のユーザはこの攻撃から守られています。なお、この更新プログラムにより、Flash Player の最新バージョンは 16.0.0.305 となりました。
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