トレンドマイクロの脅威調査機関である「Forward-looking Threat Research(FTR)」では、さまざまな調査を行っています。その調査のひとつから、Android向け正規アプリマーケットである「Google Play」上で、9月4日前後から「Adobe Flash Player」の名称を偽装する不審なアプリが公開されていたことを確認しました。既にトレンドマイクロ製品ではこの「偽Flash Player」を「ANDROIDOS_REVMOB.A」として検出可能です。
続きを読む2013年8月19日以降、匿名通信システム「Tor」への接続ユーザ数が著しく増加しており、この急増の要因について、さまざまな憶測が飛び交っています。8月19日は、米国の「National Security Agency(NSA、国家安全保障局)」の監視プログラム「PRISM」から逃れようとする最初の日だったのでしょうか。あるいは、ヨーロッパ圏のインターネットサービスプロバイダによる BitTorrent検索サイト「Pirate Bay」といった Webサイトへのブロックを回避して、同地域のインターネットユーザが最新の米国のケーブルTV・シリーズを Tor経由のみでダウンロードしていたのでしょうか。そのどちらでもありません。Tor への接続ユーザ数の急激な増加は、ボットネットにより Torネットワークが悪用されたのが原因と考えられます。
続きを読む2013年8月25日前後から、「2ちゃんねる」関連の個人情報流出事件が大きく報道されています。「2ちゃんねる」は国内最大と称される匿名掲示板ですが、今回は「2ちゃんねる」の有料サービスである「2ちゃんねるビューア」の契約者情報が流出したものとされています。2ちゃんねるビューアは、2ちゃんねるの書き込み制限の回避や過去ログの検索などが可能となる有料サービスです。現在のところ、2ちゃんねるビューアの提供元である「N.T.Technology社」からは流出の事実を認める報告のみが行われており、流出した情報の規模や内容など詳細な情報はわかっていません。ただし、状況証拠的にかなり大規模かつ影響力の大きな情報が流出したことは間違いないようです。
続きを読む「リージョナルトレンドラボ(RTL)」では、新しい Webサーバへの攻撃手法である「BKDR_ZZPEG」の被害が日本国内でも発生していることを確認しました。RTL への問い合わせでは、特に 7月下旬からこの「BKDR_ZZPEG」関連の問い合わせが顕著になっています。この「BKDR_ZZPEG」は、PHP を使用している Webサーバ上でバックドアとして機能する不正プログラムです。特徴的な部分として JPG画像ファイルを自身のコンポーネントの隠ぺいのために利用します。攻撃者はこの不正プログラムを Webサーバへ侵入させることにより、外部から Webサーバを遠隔操作することが可能となります。「BKDR_ZZPEG」はあくまでも Webサーバに対する遠隔操作を実現するバックドア型不正プログラムです。クライアント側で検出されても直接の脅威は無いことに注意してください。
続きを読む税金還付を装ったスパムメールは、脅威の全体像においては既に常とう化された手段であり、特に米国内で頻繁に確認されています。しかし、2013年7月下旬に確認された英国の納税者を対象としたスパムメールは、この脅威は地域が限定されたものではないということを物語っています。これらのスパムメールは、税金の還付期限に便乗して送られており、「TSPY_FAREIT」と検出されるファイルが添付されていました。この不正プログラムのファミリは、オンラインバンキングの Webサイトに関連する情報を収集することで悪名高い情報収集型不正プログラム「ZBOT」の亜種をダウンロードします。
続きを読む「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」は、安価な手のひらサイズのコンピュータで、各教育現場においてコンピュータ科学を教えるのに役立つ教材としても注目を浴びており、2012年2月に発売されて以来、趣味愛好家やメーカ、テクノロジーファンの間でもお気に入りの「ガジェット」となりつつあるようです。その理由は、ラズベリーパイが極めてコンパクトなプラットフォームの PC として、購入だけでなく運用するのにも非常に低価格であることが挙げられます。また、元々は教材として作成されたため、使い易さだけでなく用途が広い点も見逃せません。そして、自家製ロボットの制御端末や天気予報の読み取りなどラズベリーパイの使用用途の可能性は、使い方次第で無限のようです。
続きを読むトレンドマイクロでは、2013年第 2四半期に日本および世界で確認した脅威の概要を、「2013年第 2四半期セキュリティラウンドアップ:『攻撃者の狙いは、「サーバ」、「モバイル」、「人」の脆弱性』」としてまとめました。
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