これまでも本ブログで取り上げているように、「偽サイト」もしくは「なりすましECサイト」と呼ばれる詐欺目的の不正サイトによる被害が後を絶ちません。これらの詐欺サイトは一般的なオンラインショッピングサイトを偽装し、利用者を騙して金銭やクレジットカード情報を詐取します。今回トレンドマイクロでは iPhone のアクセサリー販売を偽装した詐欺サイトを確認しました。この詐欺サイトに関して調査を進めた結果、日本国内から少なくとも 6000以上の利用者が誘導されていたこと、この詐欺サイトを設置したサイバー犯罪者は今回確認された詐欺サイトも含めおよそ 7万件ものドメインを取得し悪用していたことが確認されました。
続きを読むオンラインショッピングなどの請求書を偽装して不正プログラムを感染させようとするマルウェアスパムの手口は以前から存在しますが、トレンドマイクロではこの 12月8日以降同じ手口のマルウェアスパムが急増していることを確認しました。確認されたマルウェアスパムは、RTF形式の文書ファイルが添付されただけの非常に単純なものです。しかし、トレンドマイクロのクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network」の統計では、12月8~9日の 2日間で、添付された不正プログラムが国内の 800台以上から検出されています。
続きを読む2014年11月22日、インターネットからアクセス可能な世界中の Webカメラのリンクを集めたロシアの Webサイトの存在が報道され、大きな話題を呼びました。Webカメラやネットワークカメラなどは、ネットワークを介して遠隔地の映像をリアルタイムに伝えることができることから、主にビデオチャットや監視などの用途で広く普及しています。特にインターネットからアクセス可能なネットワークカメラは、外出先などどこからでも画像が確認できるため、使用者にとっては便利な機能です。しかし、公開範囲やセキュリティ設定の穴により、思わぬ情報漏えいに繋がっていることがあります。様々な議論がありますが、問題のサイトの管理者は、アクセスのための認証情報をデフォルト設定から変更しないなどの安易な設定による公開が、情報漏えいやプライバシーリスクに繋がることを啓発するためにサイトを作った、と主張しています。
続きを読む現在、モバイル環境を狙う不正アプリは Android端末に集中しており、iPhone、iPadなどの iOS端末を狙う不正アプリの脅威はほとんど存在しないものと認識されています。不正アプリの脅威から iOS端末を守ってきたのは、一般的には App Store以外からのアプリインストール手段がないこと、iOS端末向け正規アプリストアである「App Store」におけるアプリ審査の厳格性、の 2つの条件であると言えます。iOS端末に App Store以外からアプリをインストールする方法として、端末の制限を解除する改造である「Jailbreak(脱獄)」を行うことがあります。しかし、一般の利用者が自ら進んで Jailbreak を行うことはほとんどないため、不正アプリによる攻撃の可能性は非常に低いものとなっていました。しかし、今後の iOS端末への攻撃を予兆させる、Jailbreak されていない iOS端末にApp Storeを経由せずアプリをインストールさせる事例が複数明らかになってきています。
続きを読むインターネット利用者にウイルス感染させる目的の Web改ざん攻撃が後を絶ちません。この Web改ざんを起点とした脅威連鎖において、常套手段として利用されているのが「脆弱性攻撃キット(Exploit Kit)」と呼ばれる攻撃ツールです。攻撃者は改ざんした正規Webサイトから用意した不正サイトへ利用者を誘導しますが、脆弱性攻撃キットにより攻撃者はクライアントの脆弱性を攻撃する不正サイトを簡単に構築することができます。今回トレンドマイクロで国内からのアクセスが確認された脆弱性攻撃サイトに対し調査を行った結果、特にインターネット上で一般的に利用されている、Java、Adobe Flash、Silverlightといった技術の脆弱性が特に狙われている実態が明らかになりました。
続きを読む現在、モバイル向け不正アプリは、Android OS に集中していますが、iOS のアプリに何も問題が無いわけではありません。今回トレンドマイクロでは、iPhone や iPad など iOSデバイス向けの正規アプリストアである「App Store」上で、有名アプリ「Akinator the Genie」の知名度を利用する詐欺的偽アプリの存在を確認しました。この偽アプリは本ブログ執筆の 2014年10月10日11時現在(日本時間)、まだ App Store から入手可能な状態になっています。「Akinator the Genie」と誤って偽アプリを入手しないよう注意してください。
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