トレンドマイクロは、2017年4月、IoTボットネットを構築する新しいマルウェアの検体を入手しました。このマルウェアは、「PERSIRAI」(「ELF_PERSIRAI.A(ペルシライ)」として検出)と呼ばれ、OEMで生産されたネットワークカメラを対象にしており、影響のあるモデルは1,000以上になります。PERSIRAI は、既にインターネット上でソースコードが公開されている「MIRAI」から派生したマルウェアとして出現しました。MIRAI は、昨年、デジタルビデオレコーダ(DVR)や監視カメラ(CCTV)などの「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)」の機器を踏み台にして「分散型サービス拒否(distributed denial-of-service、DDoS)」攻撃を実行し、数々の被害を発生させ、2016年の主要なサイバーセキュリティ事例として報告されています。その他、MIRAI から派生したものに「HAJIME」が確認されています。
続きを読む2014年11月22日、インターネットからアクセス可能な世界中の Webカメラのリンクを集めたロシアの Webサイトの存在が報道され、大きな話題を呼びました。Webカメラやネットワークカメラなどは、ネットワークを介して遠隔地の映像をリアルタイムに伝えることができることから、主にビデオチャットや監視などの用途で広く普及しています。特にインターネットからアクセス可能なネットワークカメラは、外出先などどこからでも画像が確認できるため、使用者にとっては便利な機能です。しかし、公開範囲やセキュリティ設定の穴により、思わぬ情報漏えいに繋がっていることがあります。様々な議論がありますが、問題のサイトの管理者は、アクセスのための認証情報をデフォルト設定から変更しないなどの安易な設定による公開が、情報漏えいやプライバシーリスクに繋がることを啓発するためにサイトを作った、と主張しています。
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