新型コロナウイルスの流行により、他者とのコミュニケーションに利用するための、メッセージやビデオ会議などのソフトウェアやサービスに注目が集まっています。このようなユーザの興味に乗じ、「Viber」や「WhatsApp」、「Zoom」など人気サービスの偽インストーラを頒布する不正なダウンロードサイトについて、セキュリティ企業「CronUp」のセキュリティリサーチャーがツイッターで報告しています。トレンドマイクロでも、問題の不正サイトとインストーラを確認しています。これらではロシア語が使用されており、ロシア語話者のユーザを狙った活動と考えられます。 (さらに…)
続きを読むトレンドマイクロは2019年9月、当時はまだ特定されていなかったエクスプロイトキットを使用するキャンペーンを確認し、「Operation Overtrap(オーバートラップ作戦)」と名付けました。その後の調査により、日本国内のネットバンキング利用者のみを狙う攻撃であり、下図のような3方向の攻撃から最終的に国内金融機関のネットバンキング利用者の認証情報を詐取することを確認しました。特に2019年9月以降は、不正広告(マルバタイジング)経由でエクスプロイトキットと呼ばれる脆弱性攻撃ツールへ誘導する攻撃を主に確認しています。
- URLリンクを含んだメールにより、ネットバンキングのWebサイトを偽装したフィッシングページへ利用者を誘導
- URLリンクを含んだメールにより、不正サイトへ誘導し、ダウンロードされるファイル(実はマルウェアの実行ファイル)を実行させる
- 不正広告経由でエクスプロイトキットを使用しマルウェアを配信
本ブログ記事では、トレンドマイクロがオーバートラップ作戦のキャンペーンを確認した経緯とともに、攻撃に利用された新しいバンキングトロジャン(オンライン銀行詐欺ツール)「Cinobi(シノビ)」(トレンドマイクロでは「TrojanSpy.Win32.CINOBI.A」などで検出)について解説します。 (さらに…)
続きを読む新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行は、在宅勤務者、つまりテレワーカーの急激な増加という状況を生み出しています。同時に、テレワークを支えるビデオ会議アプリにも注目が集まっており、中でも「Zoom」は利用者が2億人を突破するなど急激な普及が報じられています。このように大きな注目を浴びたソフトやサービスには、便乗した攻撃を狙うサイバー犯罪者の注目も集まるため、様々な角度からセキュリティリスクが増大する傾向が見られます。本記事では直近で明らかになったZoomのセキュリティリスクと共に、対策の心がけについてまとめます。
続きを読む近年、ニュース記事上などで、サイバー犯罪やネット上の不正行為の背景として、「Deep Web(ディープウェブ)」や「Dark Web(ダークウェブ)」という言葉がよく紹介されます。これらの用語はネット上のアンダーグラウンド空間を意味していますが、果たしてそれらは広く一般のインターネット利用者に対し、どのような影響を与える存在なのでしょうか?トレンドマイクロでは以前から、サイバー犯罪に利用されるディープウェブに関する複数の詳細なレポートをまとめておりますが、本記事ではそもそもの用語の意味なども含め解説します。
続きを読む「ゼロデイ攻撃」は、その時点ではまだ修正プログラム(パッチ)が公開されていない脆弱性を利用するサイバー攻撃です。つまり、その時点では根本的な解決方法がない状態での攻撃ということであり、企業組織は、ゼロデイ攻撃によって多大な影響を受ける可能性があります。多くの場合、パッチが公開されるまでは、セキュリティ上の欠陥を悪用しようとするサイバー犯罪者と、セキュリティ上の欠陥を修正するためにパッチを開発するソフトウェアベンダあるいは開発者間での競争劇となります。
本ブログ記事は、ゼロデイ脆弱性について企業組織が知っておくべきこと、つまり、ゼロデイ脆弱性とは何か、そして、ゼロデイ脆弱性がどのように悪用されるかについて詳述します。企業組織はゼロデイ脆弱性について知り置くことで、ゼロデイ脆弱性が悪用されるリスクや脅威を軽減させるための対策につなげることができます。
続きを読むサイバー犯罪者が話題のニュースをマルウェアスパムに利用することは常套手段となっています。彼らはソーシャルエンジニアリングの手法を用いて、現在多くの関心を引く話題、イベントや出来事、あるいは人物を利用し、タイムリーに攻撃します。その意味で、現在世界的な関心事となっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に便乗する様々な攻撃が、世界中で確認されているのは、ある意味当然のことと言えます。国内では2月4日の本ブログ記事でもお伝えしたような不審メールが確認されていましたが、その後、新型コロナウイルス対策で品薄状態が続くマスク販売の偽サイトを確認しました。またトレンドマイクロのリサーチャーは、世界的にも新型コロナウイルスに便乗したマルウェアスパム、また「coronavirus」および「corona」という単語を利用したマルウェア名や不正なドメイン名の増加を確認しています。
続きを読むパスワードや暗号通貨の情報など、機密データを収集する機能を備えた「LokiBot(ロキボット)」の開発者は、このマルウェアにさらに資金を投じ更新を加えているようです。過去、トレンドマイクロは、リモートコード実行の脆弱性を突きWindows Installerを実行してLokiBotを配信する攻撃や、ISOイメージファイルを利用して配信されるLokibotの亜種、ステガノグラフィを利用し活動を持続化させる仕組みを更新した亜種を確認してきました。そして今回、人気のゲームとゲームエンジンの購入、ダウンロード、インストールなどの機能を提供する「ゲームランチャー(Game Launcher)」になりすまし、ユーザのコンピュータで実行させるよう仕向けるLokiBotを確認しました。解析の結果、この亜種の変わったインストール活動には、C#コードのファイルをドロップしてコンパイルする手法も使用されていました。この珍しいLokiBotの亜種は、配信後にコンパイルして検出を回避する手法を利用していましたが、トレンドマイクロの機械学習型検索によって「Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034」として予測検出されました。現在は、「Trojan.Win32.LOKI」ファミリとして検出対応しています。
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