トレンドマイクロは、マクロを含むWord文書が添付されたスパムメールがオンライン銀行詐欺ツール(バンキングトロジャン)「Trickbot」の新しい亜種(「TrojanSpy.Win32.TRICKBOT.TIGOCDC」として検出)を拡散していることを確認しました。この文書ファイルをクリックすると、ペイロードとしてTrickbotをダウンロードする重度に難読化されたJavaScriptファイルが作成されます。このスクリプトは感染PCで実行中のプロセス数をチェックし、少ない場合、仮想環境で実行されていると判断して活動を停止します。
このスクリプトは、情報窃取機能に加え、外付けディスクおよびネットワークディスク内の特定の拡張子を持つファイルを削除し、自身のコピーに置き換える機能を備えています。トレンドマイクロのデータによると、今回の活動は米国で最も多く確認されています。問題のスパムメールは、中国、カナダ、そしてインドでも拡散されていました。
■感染の流れ
図1は今回確認されたTrickbotの感染の流れです。
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