「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」は、一般ユーザにとって深刻な問題の 1つです。トレンドマイクロでは、2015年に入ってからも、ランサムウェアやファイルを暗号化する「Cryptoランサムウェア」の亜種を複数確認しています。これらの不正プログラムは、それぞれ独自の不正活動を行いますが、今年3月、弊社は「PE_VIRLOCK」として検出されるランサムウェアのファミリを確認しました。この不正プログラムは、PC画面をロックするだけでなく、ファイルに感染します。これは、ランサムウェアとしては初の事例です。
続きを読む企業や組織でセキュリティに従事する現場担当の方々は、日々のインシデント対応や、セキュリティレベルの向上を目指す中で、様々な疑問に直面していると思います。どんな対策をどこまでやれば安全なのか?ネットワークに脅威が侵入してしまったときに何をすればよいのか?本連載「すぐに役立つセキュリティ対策」では、トレンドマイクロのエキスパートたちが、お客様からの調査依頼対応やインシデントハンドリングの中から得たセキュリティ専門家としての知見を、すぐに業務に活かせる形で提供してまいります。前回までは、Windowsクライアントが中心の一般的な社内ネットワークで、セキュリティ対策製品のウイルス検出を発端にその危険性を判断し、不正プログラムの存在が推定される問題端末から不審なファイルを特定する、という調査の流れを見てきました。しかし、社内で調査ケースの対応にあたる現場のエンジニアから、この調査フローの中で実は「端末の特定」ができず調査自体が滞ってしまうことが非常に多い、との意見をいただきました。そこで今回は、問題端末を特定する方法について考えます。
続きを読む2014年は、「Deep Web(ディープWeb)」にとって変化の多い年でした。弊社の 2014年 年間セキュリティラウンドアップ『企業経営を脅かすサイバー攻撃の横行』では、ディープWeb について簡単に触れましたが、本稿ではさらに詳細を論じたいと思います。
続きを読む2015年2月23日、Linux および Unix 用の標準的な Windows 相互運用性プログラムスイート「Samba」に存在する脆弱性「CVE-2015-0240」が報告されました。この脆弱性を利用した攻撃は困難であり、トレンドマイクロでは成功した攻撃事例を確認していません。しかし、検出という観点から見ると、この脆弱性は非常に興味深い点があります。以下は 重要な 2点です。
続きを読む「UPATRE」ファミリは、最も悪名高いエクスプロイトキットの 1つ「Blackhole Exploit Kit(BHEK)」がその作成者の逮捕により終焉を迎えた後、注目を集めるようになりました。それ以降、「UPATRE」はスパムメールに最も多く添付された不正プログラムの 1つとして知られています。2014年を通してその傾向は続いており、特に第4四半期では大量に確認されました。弊社が公開した 2014年の年間セキュリティラウンドアップでは、スパムメールに関するさまざまな傾向が取り上げており、本稿では詳細を述べます。
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