暗号資産のマイニングを行う攻撃者は、より多くの利益を得るため、脆弱な端末にマルウェアを感染させる方法を常に探し求めています。特にさまざまな種類のオペレーティングシステムに存在する脆弱性が悪用するケースがよく確認されます。今回、トレンドマイクロでは、脆弱性「Spring4Shell」(CVE-2022-22965)がコインマイナーの攻撃に悪用される事例を確認しました。この脆弱性はJava Development Kit バージョン9以降で動作するSpring MVC(model-view-controller)およびWebFluxアプリケーションに存在するリモートコード実行に関するもので、ボットネットMiraiの活動での悪用も確認されています。
続きを読むトレンドマイクロでは、Javaの開発環境で使用可能なフレームワークSpring Frameworkの脆弱性「Spring4Shell」(CVE-2022-22965)が悪用され、ボットネットマルウェア「Mirai」による攻撃が可能であることを確認しました。攻撃者は、Mirai本体を「/tmp」フォルダにダウンロードし、「chmod」により権限変更をした上で攻撃の実行が可能となります。
トレンドマイクロでは、このような活動を2022年4月上旬から確認していました。また、利用されるマルウェアのファイルサーバには、異なるCPUアーキテクチャ向けの別の亜種が存在することも判明しています。
本稿では、入手した検体に基づき、脆弱性悪用、検出の経緯、解析結果、修正パッチ、潜在的なリスクおよび実際の適用例などについて説明します。最後のセクションでは、これらのリスクを軽減する方法について推奨事項を記載しています。
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