トレンドマイクロは、2018 年 7 月 25 日以降、「malvertisement(不正広告)」と脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット)「Rig EK」を利用して、仮想通貨発掘マルウェアや暗号化型ランサムウェア「GandCrab」を拡散する活動を確認してきました。その後、8 月 1 日には、Rig EK によって、今まで知られていなかったランサムウェアが拡散されていることを確認しました。この新種と思われるランサムウェアを詳細に解析したところ、匿名ネットワーク「Tor」内で身代金支払いページを確認することができました。このランサムウェアは「PRINCESS EVOLUTION(プリンセスエボリューション)」(「RANSOM_PRINCESSLOCKER.B」として検出)と呼ばれおり、実際に、2016 年に確認された暗号化型ランサムウェア「PRINCESS LOCKER」の新しいバージョンであることが判明しました。PRINCESS EVOLUTION は、「Ransomware as a Service(サービスとしてのランサムウェア、RaaS)」として提供されており、アンダーグラウンドの掲示板で利用者を募集していました。
図 1:身代金支払いページの「PRINCESS EVOLUTION」のロゴ