トレンドマイクロは、2018年のモバイルの脅威動向において、オンライン銀行詐欺ツール(バンキングトロジャン)が検出回避とさらなる収益化を目的として戦略と手法を多様化していることを報告しました。Android端末向け不正アプリ「Anubis」の場合、通常のバンキングトロジャンでは見られないようなその他の不正活動のための機能も備えています。初めてAnubisが確認されて以来、サイバー諜報活動を目的とした使用から、情報窃取とランサムウェアのような機能を組み合わせたバンキングマルウェアへの変化まで、Anubisにはいくつかの変更が施されました。2019年1月中旬には、サンドボックス解析を回避するためのモーションセンサの利用や個人情報(Personally Identifiable Information、PII)を窃取するオーバーレイ画面など、Anubisが多数の手法を使用したことが確認されました。
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トレンドマイクロは2019年1月、感染端末にオンライン銀行詐欺ツール(バンキングトロジャン)をドロップするAndroid端末向け不正アプリ(「ANDROIDOS_ANUBISDROPPER」として検出)をGoogle Playで2つ確認しました。これらの不正アプリはユーティリティアプリに偽装しており、「Currency Converter」および「BatterySaverMobi」という名前が付けられていました。Googleはすでにこれらの不正アプリをGoogle Playから削除しています。
図 1:Google Playで確認された不正アプリ
「BatterySaverMobi」と「Currency Converter」