トレンドマイクロでは、これまでロシアやブラジル、日本、米国などのアンダーグラウンドまたは「Deep Web(ディープWeb)」の状況を紹介してきました。今回、フランスの「Dark Web(ダークWeb)」上最大級の「French Dark Net(FDN)」と呼ばれるネットワークについて報告します。
続きを読む英国の「国家犯罪対策庁(National Crime Agency、NCA)」は、2016年7月7日、2016年のサイバー犯罪評価報告書「Cyber Crime Assessment 2016」を公開。サイバー犯罪において、同国の各産業・業界に差し迫った脅威について言及しています。この報告書は、NCA と民間組織によって協働で作成された、初のサイバー犯罪の報告書となります。
続きを読む2016年の上半期、暗号化型ランサムウェアが暗躍したことは言うまでもありません。暗号化型ランサムウェアは、金銭目的である他の不正プログラム、例えば、オンライン銀行詐欺ツールと異なり、サイバー犯罪者が高度な手法を利用することなく、自身の金儲けに利用できることがその背景にあると考えられます。2014年と2015年に確認された暗号化型ランサムウェアは合計49であったのに対し、2016年6月末時点で既に50以上もの新しいファミリが確認されています。この猛威の要因の1つに、脅迫手口の巧妙化が挙げられます。ファイルを失うことへの恐怖から身代金を支払わせるというシナリオで、PC のスクリーンを単にロックするものから、偽の法律違反の警告を利用するもの、そして、実際にデータを操作するものまで、これらランサムウェアを利用するサイバー犯罪者は、手法を改良し続けています。
続きを読む暗号化型ランサムウェアの活動のニュースは後を絶ちません。トレンドマイクロは、長期間の身代金支払期限を提示する「GOOPIC」や、パスワード窃取機能を持つ「RAA」、チャットサポートのサービスを備えた「JIGSAW」の亜種などを報告してきましたが、これらはすべて2016年6月だけで確認された事例です。弊社は、一連の新しい暗号化型ランサムウェアの中でも、独特な挙動を示す暗号化型ランサムウェア「MIRCOP(ミルコップ)」(RANSOM_MIRCOP.Aとして検出)を確認しました。
「MIRCOP」の作成者は、ファイル暗号化に至った原因がユーザにあるとして、身代金の支払い方法についての指示も与えていません。つまりこの作成者は、ユーザが支払い方法について先刻承知していると考えているようです。
![図1:「MIRCOP」の脅迫状](http://blog.trendmicro.com/trendlabs-security-intelligence/files/2016/06/mircop-note.jpg)
図1:「MIRCOP」の脅迫状
2015年7月、伊企業「Hacking Team」の情報漏えい事例によってエクスプロイトコードが流出し、多くの攻撃の連鎖を引き起こしました。発生から数カ月経過した今なお、情報漏えいの余波は継続しています。トレンドマイクロは、Hacking Team から流出したエクスプロイトを利用した不正な Androidアプリを複数確認しました。ある Webサイトで確認されたこれらのアプリは、エクスプロイトに成功した場合、攻撃者が遠隔操作でルート権限取得を可能にする不正アプリです。Android 4.4 KitKat およびそれ以前のバージョンで動作するモバイル端末は、この脆弱性を利用した攻撃の影響を受ける恐れがあります。これは Android端末全体の57%に当たります。
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