告発された最初の闇市場 Webサイト「Silk Road」の管理者である Ross Ulbricht容疑者は、依然ニューヨークで裁判中である一方で、2013年11月7日、「Silk Road 2.0」と名付けられた新たなバージョンの「Deep Web（ディープWeb）」が開設されました。これは、マイクロブログサイト「Twitter」の「Dread Pirate Roberts」のアカウントを通して発表されました。Dread Pirate Roberts は、Ulbricht容疑者が旧 Silk Road を運営していた際に利用していた偽名とされています。
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新たな Webサイトには、旧 Silk Road が「米連邦捜査局（FBI）」により差し押さえられた際のページをもじった新しいログインページがあります。
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この新たなトップページによると、新 Silk Road は、ユーザの通信をセキュリティで保護するため、ユーザに公開鍵暗号「PGP 鍵」の利用を可能にするといった新たな選択肢を提供しています。
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匿名通信システム「Tor」のネットワークに組み込まれた別の Webサイト「Silk Road Forums」で公開された公式発表で、Dread Pirate Roberts は、Webサイトの開設が、2013年11月5日の最初の開設を初めとして、新 Silk Road が完全な機能性を取り戻すとされる 11月9日まで数日間かけて行われることを説明しています。
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Silk Road 復活のニュースは、主要メディアにより即座に取り上げられました。また、新たに開設された Silk Road は、以前の Silk Road を利用していたユーザを捕らえるために設置されたハニーポットの可能性もあるといういくつかの憶測もされています。
■さらなるディープWeb の闇市場
しかしながら、再開設された Silk Road は、ディープWeb の唯一の闇市場ではなく、他の闇市場 Webサイトも新たに登場しました。新たな闇市場 Webサイト「Pandora」が確認され、Pandora の作成者によると、この Webサイトは、より安全なセキュリティをユーザに提供していることを特徴とします。詐欺行為を企む可能性のある者たちを防止するため、販売者向けにより強固な認証方法を備え、初回利用の者には高額な手数料を課します。Pandoraは、現在 2,000 を超えるアクティブユーザを持ち、そのほとんどの売買は、麻薬を中心に行われています。
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Silk Road の競合サイトである「Black Market Reloaded」は、Silk Road の管理者逮捕を受け閉鎖した後に再開設されました。現在、6,000 を超える麻薬関連の投稿と暗号化やハッキング、偽造紙幣および偽造文書といったサービスについての 1,000 を超える投稿がされています。
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これらの開設、再開設を繰り返す闇市場は、ディープWeb が活動的で活気に満ちていることを表しています。これは、トレンドマイクロがディープWeb に関連するさまざまな活動の解析および監視に積極的に関わっている理由です。
2013年、弊社の Forward-looking Threat Research チームは、ディープWeb に関連するすべての技術および行われた取引の種類について取り扱った詳細なリサーチペーパを公開しました。特にクレジットカードや偽造紙幣、オンライン上での犯罪サービスといった種の商品を中心に取り上げています。リサーチペーパ「Deep Web とサイバー犯罪」をご参照ください。
参考記事：
by Vincenzo Ciancaglini (Senior Threat Researcher)
翻訳：木内 牧（Core Technology Marketing, TrendLabs）
【更新情報】
| 2013/12/09 | 14:00 | リサーチペーパのリンク先を英語版から日本語版に更新しました。 |