インターネット上にいったん公開されたデジタルデータを消去することは困難です。特に、個人利用者や法人組織から漏えいした情報は、暴露されたり、サイバー犯罪者間で取引されたりして広まり、抹消することは困難です。結果的に、新たなサイバー犯罪に何度も「再利用」される可能性があります。2015年に「Ashley Madison(アシュレイ・マディソン) 」から漏えいしたとされる情報は、サイバー犯罪における漏えい情報再利用の例となってしまいました。
Ashley Madison は、既婚者向けの出会い系サイトです。2015年、サイトの運営会社「Avid Life Media」が「Impact Team」として知られるハッカー集団によってハッキングされました。Impact TeamはAvid Life Media に対し、Ashley Madisonともう一つの類似Webサイトを閉鎖しなければ、同サイトから収集した個人情報を暴露すると脅しました。Avid Life Mediaはこの要求に応じず、Impact Teamは数百万の会員の個人情報をダークWeb上で公開するに至りました。
図:確認された脅迫メールの例
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