2017 年 6 月 10 日、韓国の Web ホスティング企業「NAYANA」が管理する 153 台の Linux サーバが暗号化型ランサムウェア「Erebus(エレブス)」(「RANSOM_ELFEREBUS.A」として検出)の亜種に感染したことが判明し、大きな注目を集めています。この攻撃により、NAYANA のサービスを利用するおよそ3,400 の企業の Web サイト、データベース、マルチメディアファイルが影響を受けています。
続きを読むLinuxは、企業や IoT機器メーカに長い間好まれてきたオペレーティングシステム(OS)です。Linux搭載機器は、さまざまな業界のスマートシステムに導入されています。多様なサービスの運用を連結するIoT機器なくしては、重要なシステムの運営ができなくなっているとも言えるでしょう。Linuxの普及に伴い、Linuxを狙う脅威の増加も確認されています。トレンドマイクロは、2016年9月、「Linuxを狙う脅威の最新動向」として一連の Linux脅威について報告しました。中でも最も注目されているのは、「MIRAI」(「ELF_MIRAI」ファミリとして検出)です。
続きを読む2016年は、ランサムウェアの被害が増大した年でした。サイバー犯罪者はランサムウェアをさらに凶悪化させ、企業や個人ユーザの重要データを人質にさらに多くの身代金を得ることに成功しました。昨年新たに確認されたランサムウェアは 2016年9月末までの段階で既に 146ファミリに達し、2015年の 29ファミリと比べ大きく増加しています。ランサムウェアの急速な拡大と発展の背景には、プラットフォーム、機能、手法の全ての面で改良に力を注ぐサイバー犯罪者の奔走があります。
続きを読む2016年末、Linux を搭載した IoT機器を狙う「Mirai」(「ELF_MIRAI」ファミリとして検出)による、大規模な「分散型サービス拒否(DDoS)」攻撃が数々の被害を発生させました。これらの事例は、「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)」のエコシステムが、機能していない事実を明らかにしました。Mirai は、さらに拡散範囲を拡大するべく、今度は Windows PC を踏み台とするための機能を取り入れ、再び注目を集めています。
続きを読む2016年10月、Linux に存在する脆弱性「Dirty COW」が公開されました。この脆弱性には CVE識別子「CVE-2016-5195」が割当てられており、悪用された場合攻撃者がシステム管理者の権限を取得することが可能となります。「Dirty COW」は、Linux カーネルの開発者である Linus Torvalds 氏が「昔から存在していた不具合」と説明していたもので、公表後すぐに更新プログラムが公開されています。ほとんどの Linuxディストリビューションから、直ちに更新プログラムを適用するようユーザに注意喚起されています。
SELinux のポリシーによって攻撃可能な範囲は限定されているとはいえ、Android にも問題の脆弱性「Dirty COW」が存在します。トレンドマイクロは、すでに報告されている攻撃とは異なる Dirty COW を利用した別の攻撃手法を確認しました。弊社が確認した攻撃手法では、不正なコードを直接プロセスに書き込むことが可能になるため、攻撃者は狙った端末のほぼすべてが制御可能となります。現時点で、すべてのバージョンの Android がこの問題の影響を受ける可能性があります。
続きを読む「GNU Cライブラリ」は、「glibc」として知られ、Linux上で広く使用されているソフトウェアライブラリです。2016年2月16日(米国時間)、GNU Cライブラリ管理者によりこの glibc に存在する脆弱性「CVE-2015-7547」を修復する更新プログラムが公開されました。この脆弱性は 2008年から存在しており、この脆弱性が利用されると、バッファオーバーフローが発生することになります。攻撃者は、この脆弱性を使用することでLinuxシステム上で悪意あるコードを実行することが可能になります。
続きを読むLinux GNU Cライブラリ(glibc)に存在する脆弱性がセキュリティ企業「Qualys」によって確認されました。この脆弱性「CVE-2015-0235」が利用されると、Linuxのオペレーティングシステム(OS)を搭載する PC上で任意のコードを実行することが可能になり、結果的にサーバーの乗っ取りや不正プログラム感染させることができます。「Heartbleed」や「Shellshock」、「POODLE」と同様に、この脆弱性は「GHOST」と名付けられました。その後の調査により、この脆弱性は深刻であるものの、攻撃に利用するのが難しく、攻撃の可能性は極めて低いことが判明しました。
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