8月16日より、インターネット通話サービスのSkypeにおいてログイン障害が発生しています。公式ブログの発表によれば、Skypeのネットワークソフトのアルゴリズム欠陥によるものとのことです。幸い、Skypeエンジニアチームの努力により、状況は改善に至っています。(発表)
この流れに反し、8月17日、ロシアのセキュリティフォーラムにSkypeに対するリモートサービス不能攻撃を実証するコードが投稿されました。ログイン障害と実証コード、通常であればサイバー攻撃の可能性を予感するところですが、多くのセキュリティ技術者の検証の結果、この実証コードそのものがデマ情報であることが判明しています。
Skypeを日常的に使っている利用者にとって、ログインできない事態は非常に不安に感じるものです。何とか事態を打開しようといろんな情報源を探っていることでしょう。攻撃者はこの不安心理を逆手にとってデマ情報を流す場合があります。また、情報が不足しているが故に悪意のなき噂(流言)が流れる場合もあります。このようなデマ/流言情報は、新たな被害を引き起こすような内容が含まれている場合もあります。
信頼できる情報源(可能な限り公式発表)を確認し、対策を講じる。
多くの人が自由に情報発信できる「Web 2.0時代」では、ときに公式発表よりも早く解決策が得られる場合もあります。新しい情報媒体の登場により利用者側も信頼できる情報を得る心構えも必要となっています。正しい情報を得るにはどうすればよいのか。この機会に考えてみるのもよいでしょう。