2017 年 11 月 22 日にアルゼンチンで確認された 23 番および 2323 番ポートへのトラフィックの急増は、「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)」機器をボット化する悪名高い「Mirai」(「ELF_MIRAI ファミリ」として検出)による攻撃であることが確認されました。この攻撃の範囲は既に南米や北アフリカに拡散しており、アルゼンチンに加え、コロンビア、エクアドル、パナマ、エジプト、チュニジアで Mirai による攻撃活動の急増が確認されています。
続きを読む2016年末、Linux を搭載した IoT機器を狙う「Mirai」(「ELF_MIRAI」ファミリとして検出)による、大規模な「分散型サービス拒否(DDoS)」攻撃が数々の被害を発生させました。これらの事例は、「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)」のエコシステムが、機能していない事実を明らかにしました。Mirai は、さらに拡散範囲を拡大するべく、今度は Windows PC を踏み台とするための機能を取り入れ、再び注目を集めています。
続きを読むトレンドマイクロは、2016年10月に史上最大の「分散型サービス拒否(DDoS)」攻撃を引き起こした「Mirai」の新たな亜種(「ELF_MIRAI.A」として検出)による tcp/7547への攻撃を確認しました。日本でも 11月26日ころより tcp/7547へのポートスキャンの増加が観測され注目されていましたが、これは特に日本にのみ向けられたものではなく世界的に発生しているものでした。米 SANS Internet Storm Center の観測では、それまでの 3週間には最大で1日2,700件弱だった通信量が、ピークの 11月27日には 110万件以上と、400倍以上の急増が確認されています。特にドイツの大手 ISP「Deutsche Telekom(ドイツテレコム)」では自社顧客のルータが攻撃を受け、大きな通信障害が発生したことを公表しています。
図1:ポート7547の通信量推移(米 SANS Internet Storm Center による)
2016年10月21日、DNSサービスプロバイダ「Dyn」が、「分散型サービス拒否(distributed denial-of-service、DDoS)」の大規模な攻撃を受けたことが大きく報道されました。この事例ではセキュリティ対策が不十分な IoT機器に感染した不正プログラムが DDoS攻撃の大部分を占めたものとされています。IoT機器経由での攻撃が、インターネットを支えるインフラストラクチャの重要部分を機能停止させ、それに伴い多くの大手サイトが利用不能となったことは、「モノのインターネット(Internet of Things、IoT)」のセキュリティ確保に関する重大な警告となりました。
続きを読む暗号資産のマイニングを行う攻撃者は、より多くの利益を得るため、脆弱な端末にマルウェアを感染させる方法を常に探し求めています。特にさまざまな種類のオペレーティングシステムに存在する脆弱性が悪用するケースがよく確認されます。今回、トレンドマイクロでは、脆弱性「Spring4Shell」(CVE-2022-22965)がコインマイナーの攻撃に悪用される事例を確認しました。この脆弱性はJava Development Kit バージョン9以降で動作するSpring MVC(model-view-controller)およびWebFluxアプリケーションに存在するリモートコード実行に関するもので、ボットネットMiraiの活動での悪用も確認されています。
続きを読む【追記情報:2021年12月21日(火)】Log4j2の新バージョン2.17.0がリリースされています。影響を受ける環境をお持ちの方は、出来る限り早くこのライブラリを更新することを検討してください。
Java向けのログパッケージとして広く利用されているApache Log4j上に存在する脆弱性が発見されました。この脆弱性は、細工したログメッセージを送信することで任意のコード実行が可能になります。すでにCVE-2021-44228として採番され、「Log4Shell」という名前が付けられています。この脆弱性は、2021年11月24日にApache上での存在が非公開で報告され、2021年12月9日にLog4jのバージョン2.15.0において、修正パッチが適用されました。この脆弱性は、Log4jのライブラリを使用する広範囲の製品に影響します。この脆弱性については既に12月11日の記事で第一報をお知らせしていますが、本記事ではこの脆弱性を悪用する手法と攻撃事例について報告します。
続きを読む【追記情報:2021年12月21日(火)】Log4j2の新バージョン2.17.0がリリースされています。影響を受ける環境をお持ちの方は、出来る限り早くこのライブラリを更新することを検討してください。その他、トレンドマイクロ製品による保護の内容の更新を追記しました。
【追記情報:2021年12月16日(木)】Log4j2の新バージョン2.16.0がリリースされています。影響を受ける環境をお持ちの方は、出来る限り早くこのライブラリを更新することを検討してください。
【追記情報:2021年12月15日(水)】トレンドマイクロ製品による保護の内容の更新を追記しました。
【追記情報:2021年12月14日(火)】トレンドマイクロ製品による保護の内容の更新、およびトレンドマイクロ製品によるデモ動画(英語)のリンクを追記しました。
【追記情報:2021年12月13日(月)】一般的な緩和策の詳細、およびトレンドマイクロ製品による保護の内容を追記しました。
【追記情報:2021年12月12日(日)】当該脆弱性の詳細情報と検知状況を追記しました。
当該記事の内容は2021年12月21日(火)時点の情報をもとにしており、今後更新される可能性があります。情報に更新があった場合は本記事を適宜更新いたします。
米国時間2021年12月9日、Apache Log4j2ログ出力ライブラリの複数のバージョンに影響を与える深刻なゼロデイ脆弱性情報が公開されました。CVE-2021-44228として登録されたこの脆弱性は、様々なブログやレポートで「Log4Shell」と呼ばれています。この脆弱性が悪用されると、影響を受ける環境で特定の文字列をログに記録することにより、任意のコードを実行(RCE:Remote Code Execution)される可能性があります。
続きを読むクラウドサービスの設定ミスにより自組織の情報が外部に露出してしまうセキュリティインシデントは、Linux環境における主要なリスクの1つと言えるでしょう。トレンドマイクロでもこれまでに、クラウド環境におけるインシデントを調査する中で、インターネット上に露出したDocker APIやRedisインスタンスが攻撃者に悪用されたり、積極的に検索されたりする事例を確認してきました。
本ブログ記事では、同様の設定ミスの事例として、インターネット上に露出したApache Hadoop YARNが侵害される事例について解説します。オープンソースの分散処理フレームワーク「Apache Hadoop YARN」は、Hadoopフレームワークの一部であり、クラスタ上でタスクを実行する役割を担っています。
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