2019年の初め、メディアストリーミング用デバイス「Chromecast」、スマートスピーカー「Google Home」、そしてスマートTVがハッキングを受け、YouTubeアカウント「PewDiePie」の宣伝動画が再生されるという事例がありました。背後にいるハッカーは、現在進行中のチャンネル登録者獲得競争の一部として、UPnP(Universal Plug and Play)の設定に不備があるルータを利用してこの攻撃を行ったと報告されています。
UPnPは、ネットワークカメラ、プリンタ、そしてルータのようなローカルネットワーク内のデバイスがその他のデバイスを自動認識しデータ共有やメディアストリーミングなどのために相互通信する技術です。UPnPはIPに基づいたネットワークプロトコルを使用して通信します。デバイスをネットワークに接続するだけですぐに利用できるという利便性の反面、UPnPにセキュリティ上の欠陥があった場合、攻撃者にデバイスの管理やファイアウォールの回避などを許してしまう結果となります。
上述したハッキング事例を受け、トレンドマイクロは家庭用ネットワークにおけるUPnP関連のイベントを調査しました。本記事ではこの調査の結果と、既知のUPnPの脆弱性について解説します。
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