攻撃者は、実行中のDockerコンテナ環境を狙い続けています。トレンドマイクロは最近、「Alpine Linux」をベースイメージとして使用して構築されたDockerコンテナで、不正な暗号資産発掘ツールと分散型サービス拒否(DDoS)ボットネットの両方を作成する攻撃を確認しました。トレンドマイクロでも2020年5月に同様の攻撃を調査しましたが、その際にも攻撃者は不正なAlpine Linuxコンテナを作成して、不正な暗号資産発掘ツールとDDoSボットをホストしていました。以下の図は、この攻撃における感染の流れを表しています。
トレンドマイクロでは、Linux などで使用されるオープンソースプログラム「Bourne Again shell(bash)」に存在する脆弱性「Shellshock」を利用して Simple Mail Transfer Protocol(SMTP)サーバを狙う新たな攻撃を確認しました。エクスプロイトコードを侵入させるために攻撃者は Eメールを利用しました。脆弱性を抱える SMTPサーバ上でこのエクスプロイトコードが実行されると、「JST Perl IrcBot」として知られる Internet Relay Chat (IRC)ボットがダウンロードされ、実行されます。実行後に、この IRC ボットは自身を削除しますが、これは監視から逃れ検出を回避するためと考えられます。
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