産業制御システム(ICS)を利用する公益事業への攻撃は増加の一途を辿っています。石油、ガス、水道、電力などのエネルギー産業は、ICS環境の侵害を狙うサイバー犯罪者にとって価値の高いターゲットであることは明らかです。これらのエネルギー産業とその施設は世界中のどこの経済にとっても必要不可欠であるため、攻撃者はそれぞれの目的に基づき、運用妨害の攻撃を試みます。ICSのネットワークへの数々の侵入が確認されていることも、攻撃対象としてのエネルギー業界への関心の高まりを表しています。この状況を踏まえ、産業セキュリティ会社Dragosは、米国の電力施設を標的にする7つのグループについて報告しました。ここでは電力網を侵害し、運営を妨害する実行能力を持つグループのうち、特に注目される「Dymalloy(ダイマロイ)」「Electrum(エレクトラム)」「Xenotime(ゼノタイム)」の3つについて概要を説明します。
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