MITRE EngenuityによるATT&CK Evaluationsは、特定のサイバー犯罪者グループの攻撃に対するセキュリティベンダの検知能力の評価を行うものです。一方で、ベンダに対する採点や順位付けなどの評定は行いません。かわりに、特定のサイバー犯罪者グループによる攻撃をセキュリティベンダがどのように検知するか、完全な透明性をもって企業や組織が理解できるようにします。この際、ATT&CK フレームワークに沿った評価を行うことで、攻撃の全体像に対する検出状況を把握することが可能になります。
続きを読むシステムを防御するためにセキュリティリサーチャーや法執行機関が講じる手段の一つに、脅威となるサイバー犯罪者グループの監視があります。これにより注目されてきたサイバー犯罪者グループの中に、金銭的利益を目的とする「Carbanak」と「FIN7」というグループがあります。CarbanakとFIN7は同じグループと見なされることもありますが、米国政府の支援を受ける非営利団体「MITRE」などは、バックドア型マルウェアである「Carbanak」を攻撃に使用する特徴を持つ、異なる2つのグループとして認識しています。とはいえ、両グループが使用するマルウェアは「Carbanak」だけでなく、POSマルウェア「Pillowmint」や、マルウェア「Carbanak」に代わるものとされる「Tirion」など、他の種類のマルウェアも含まれています。また、MITREは、2つのグループの主要な攻撃対象が異なることも明示しています。Carbanakが金融機関を標的とするのに対し、FIN7は飲食業、接客業、小売店を標的とします。
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