米国時間2021年12月9日にJava向けのログ出力ライブラリ「Apache Log4j」に潜在するリモートコード実行(RCE)の脆弱性情報が公開されました。以来、数多くの記事で取り上げられたことは、「Log4Shell」と名付けられたこの脆弱性の影響力の大きさを物語っています。Log4jは、コード変更なく簡単にログを提供することから、多くのプログラムに用いられています。これは、攻撃対象領域が広範囲に及ぶことを意味すると同時に、Amazon社、Apple社、Cloudflare社、Google社、Tencent社、Twitter社など、Log4jを用いる多くの有名企業が脆弱性を有する標的組織として狙われる可能性があることを示唆しています。また、Log4jを用いる組み込み機器にまで影響が及ぶため、攻撃対象領域がさらに拡大しています。本ブログ記事では、車載デバイスや車両プロパティの中でもコネクテッドカーに影響するものとして、特に電気自動車用充電器、車載インフォテインメント(IVI)システム、自動車用デジタルキーの3つに焦点を当てます。
続きを読む昨今、各リサーチャーやエンジニアがインターネットや無線通信ネットワークに接続する自動車「Connected Car(コネクテッドカー)」を乗っ取る手法について数多く報告しています。その一例が2015 年に報告された米 FCAUS(旧クライスラー)の事例です。Charlie Miller 氏と Chris Valasek 氏が同社の Jeep をハッキングする手法を公開。こうした手法の多くは、特定の製造業者が抱える脆弱性を突くものでした。そのような脆弱性は、通常、報告後すぐに修正されます。しかし、自動車の性能や機能に甚大な影響を与えるだけでなく、検知されにくく、特定の製造業者やメーカーに左右されないハッキング手法が発見されたとしたら、セキュリティ企業はどのように対応するべきでしょうか。
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