本ブログの2020年8月31日の記事では、2020年上半期(1~6月)における国内外での脅威動向分析について報告しました。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による都市封鎖や外出自粛の影響により、多くの企業においてはテレワークが必要不可欠なものとなりました。この急速な変更に対応するため、公私両面でのコミュニケーションに不可欠なツールとしてメッセージングアプリやビデオ会議アプリの需要が一気に高まりました。これらのアプリは、企業に従業員間のコミュニケーションを維持するための手段を提供しましたが、不正活動に新たな技術を統合しようと企てるサイバー犯罪者の関心を引く結果ともなりました。 (さらに…)
続きを読むPCで複数のコマンドを何度も実行する簡単な方法として、シェルスクリプトがあります。多くのユーザは、ファイル操作やプログラム実行、テキスト印刷を定期的に実施する運用環境においてシェルスクリプトを使用します。WindowsでもLinuxでもシェル(コマンドラインインタープリタ、CLI)が使用できるため、サイバー犯罪者にとっても好都合なツールとなっています。トレンドマイクロではこれまでも、シェルスクリプトを使用して行われた不正活動の事例について報告しています。特に、誤って構成されたRedisインスタンスや露出したDocker APIを悪用したり、感染PC内に存在する別の暗号資産採掘ツール(コインマイナー)を削除したりするなど、Linux環境での事例が目立っています。本ブログ記事では、サイバー犯罪者の手によってシェルスクリプトがどのように変更され、不正活動におけるマルウェアペイロードの開発にどのようにCLIが使用されているかに焦点を当てます。
続きを読む※本記事は新型コロナウイルス(COVID-19)に便乗する脅威に関するまとめ記事です。
最終更新日:12月7日 前回更新日:4月30日 当初公開日:4月9日
また、特に日本国内で確認された便乗脅威に関しては以下のis702の記事でも最新事例を更新しておりますので参照ください。
is702:【注意喚起】新型コロナウイルスに便乗したネット詐欺などにご注意ください
新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行に便乗したサイバー犯罪者の活動に関し、前回公開の4月30日から11月11日までに確認した最新情報について、情報を更新いたしました。
続きを読む納税申告の時期は常に勤勉な米国人の神経を悩ませてきました。しかしながら、年月を重ねるにつれて、納税申告のプロセスを簡略化するデジタル化技術の進歩が到来しました。一方、残念なことに、この技術は新しいサイバー脅威やさらに多くのストレスをもたらす可能性もあります。
サイバー犯罪者が常に探し求めているのは、アカウント内の個人情報データと金銭の2つです。そして納税申告の時期、気づかない間にその両方が露出すると見られています。サイバー犯罪者は何年にもわたって、納税者から個人情報と金銭を窃取するために複数のツールと手法を採用してきました。
日本でもこれから年末調整や確定申告など、納税関連の手続きのシーズンを迎えます。米国の納税申告時期に見られる主な脅威の一部と、安全を保つために何に注意すべきなのかを見ていきましょう。 (さらに…)
続きを読むトレンドマイクロでは、Xcodeの開発者向けプロジェクト関連で、異常な感染を確認しました。さらに調査を進めたところ、特定の開発者のXcodeプロジェクト全体にソースマルウェアが含まれており、不正ペイロードの取得につながることが判明しました。本記事では、Mac向けマルウェア「XCSSET」に関する調査結果を要約します。この攻撃の詳細については、こちらの技術的詳細から確認可能です。トレンドマイクロでは、最初に侵入するマルウェアを「TrojanSpy.MacOS.XCSSET.A」として、そしてコマンド&コントロール(C&C)に関連するファイルを「Backdoor.MacOS.XCSSET.A」として検出しました。
図1:ソースマルウェアを含むXcodeプロジェクトのサンプルとそのコンテンツの例 (さらに…)
続きを読むトレンドマイクロでは、今年の7月に入ってすぐ、新しいマルウェア「ThiefQuest(別名:EvilQuest)」を確認しました。このマルウェアは、macOSデバイスを狙って、ファイルを暗号化し、影響を受けるコンピュータ内にキーロガーをインストールします。ThiefQuestは、一般的なファイル共有のためのトレントサイト上で共有されていた海賊版のmacOSから発見されています。このマルウェアの動向は、ウイルス対策ソフトを提供する「MalwareBytes」、コンピュータヘルプサイト「BleepingComputer」、およびセキュリティリサーチャであるDinesh Devadoss氏、Phil Stokes氏、Patrick Wardle氏、そしてThomas Reed氏によっても調査されています。また、Objective-See社も最新のマルウェア詳細調査を公表しています。これらの調査では、マルウェアを利用した身代金要求が主な攻撃方法ではなく、ファイルの抽出、C&C通信、キーロギングなどのその他の関数を偽装するための先手であるとしています。この推測は、最近確認された内容でも裏付けられています。 (さらに…)
続きを読む