トレンドマイクロは、Facebook アカウントの認証情報を窃取し、不正に広告を表示する Android端末向け不正アプリ「GHOSTTEAM(ゴーストチーム)」(「ANDROIDOS_GHOSTTEAM」として検出)を合計 53 個、 Google Play 上で確認しました。当該不正アプリの多くは早くも 2017 年 4 月、ほぼ同時期にまとめて Google Play に公開されているようです。解析した検体の多くは Google Play の説明も含めてベトナム語で書かれていました。
続きを読むサイバー攻撃者集団「Pawn Storm」は、2017 年後半も諜報活動を目的とする積極的なサイバー攻撃を続けていました。Pawn Storm は「Sednit」、「Fancy Bear」、「APT28」、「Sofacy」、「STRONTIUM」という別名でも知られています。通常、Pawn Storm の攻撃には過去の事例との関連が見られ、新しい攻撃で利用された技術やその動機を注意深く調べていくと、以前の攻撃とのつながりが浮かび上がってきます。
続きを読むトレンドマイクロは、これまで ATMマルウェアについて継続的に調査および解析をしており、2017年9月に欧州警察組織「Europol」と共同でリサーチペーパーを公開しました。今回報告する「PRILEX(プリレックス)」および「CUTLET MAKER(カツレツメーカー)」は、10月に新しく報告された ATMマルウェアです。この最新の ATMマルウェアについて、トレンドマイクロの解析に基づいて詳細を報告します。
続きを読むトレンドマイクロでは法執行機関との協力も交え、世界のサイバーアンダーグラウンド状況を継続して調査しています。その中で、トレンドマイクロ独自の調査および国際刑事警察機構(インターポール)との協力により、アフリカのサイバーアンダーグラウンドの状況が明らかになってきています。中でも「ナイジェリア詐欺(別名:ナイジェリアの手紙、419 詐欺)」に代表される西アフリカのサイバー犯罪者は、現在日本も含めて世界的に被害が出ている「ビジネスメール詐欺(BEC)」と関連が深いことがわかっています。また、不正プログラムが廉価に入手可能な北アフリカから中東にかけてのアンダーグラウンドマーケットの特徴など、特に日本にも影響があると考えられる事例を紹介します。
続きを読む誰もが利用している銀行の現金自動預け払い機(ATM)。その ATM がある日突然スロットマシンのように現金を吐き出す、そんなサイバー犯罪が現実に起こっています。トレンドマイクロでは欧州刑事警察機構(EUROPOL)と協力し、「ATMマルウェア」に代表される ATM を狙った攻撃の実態を調査しました。
ATMマルウェア自体は以前から確認されており、2009年に初めてその存在が報告されています。ATMマルウェアの目的は、
- ATM内の金銭を窃取する
- ATM上で利用されるカード情報や個人情報を窃取する
の 2つがありますが、最も狙われているのは「ジャックポット」攻撃とも呼ばれる、不正操作により ATM内の現金を自由に引き出せるようにする攻撃です。
続きを読む韓国を標的とした新しい暗号化型ランサムウェア「MAGNIBER(マグニバー)」(「RANSOM_MAGNIBER.A」および「TROJ.Win32.TRX.XXPE002FF019」として検出)が確認されました。MAGNIBER は、攻撃者が保有するドメインまたはサイト上の「malvertisement(不正広告)」を介し、脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット)「Magnitude Exploit Kit (Magnitude EK)」によって拡散します。Magnitude EK は、拡散するランサムウェアを「CERBER」から MAGNIBER に変更し、対象を韓国のユーザに特化したようです。
続きを読むインターネット上で世論を操作する「サイバープロパガンダ」や、社会的および政治的な主張のもとでハッキングなどの手段を使って行動する「ハクティビズム」に関して、
- 誰が
- どこで関連ツールを入手し、技術を取得して
- どんな手口を使うのか
といった疑問が挙がってくるでしょう。その回答の 1つとして、少なくとも従来のサイバー犯罪者が関与していることは疑いの余地はありません。
トレンドマイクロは、リビアに拠点を置くサイバー犯罪者が、通常のサイバー犯罪と同時にサイバープロバガンダの活動も実行している事例を確認し、本稿で報告します。
続きを読む以来、トレンドマイクロでは、RETADUP の検体を継続して入手してきました。今回確認された亜種は、南米の特定の産業と政府を標的としていました。弊社は、「RETADUP」のファミリは、ごく少数の限られた攻撃者によって利用されていると考えています。アンダーグラウンド市場やフォーラムで販売または配布されているという証拠が見つかっていないためです。
続きを読むトレンドマイクロは、2017 年 8 月末、Android 端末向けオンライン銀行詐欺ツール「BankBot(バンクボット)」(「ANDROIDOS_BANKBOT」ファミリとして検出)の新たな亜種を確認しました。このモバイル向け不正アプリは、2017 年 1 月に初めて確認されたものであり、アンダーグラウンド市場に流出した別のオンライン銀行詐欺ツールのソースコードを改造したものだと報告されています。BankBot は、端末に存在する正規銀行アプリの起動に合わせて偽の画面を表示し、ユーザが入力した認証情報を窃取します。この手法は PC 向けのオンライン銀行詐欺ツールが行う、Web インジェクション(特定の Web サイトの表示時に偽画面を表示する手口)と似ています。また、ショートメッセージサービス(SMS)を乗っ取る機能により SMS を利用した二要素認証を突破することも可能であり、まさにモバイル向けに特化したオンライン銀行詐欺ツールと言えます。また、この亜種の解析の中で、日本の銀行も標的となっていることを初めて確認しています。
図 1:日本の 銀行の表示に偽装した画面の例
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