本ブログで 2017 年 2 月に解説したように、2016 年には、主要な脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット、EK)の活動停止や減少が確認されました。しかし、エクスプロイトキットの活動は完全に停止したわけではありません。「malvertisement(不正広告)」や、スパムメール内の不正リンク、あるいは侵害した Web サイトのように、以前と同様の手口の利用を続けているものの、最近再び脅威状況の中で重要な位置を占めるようになってきました。「Rig EK」、「GrandSoft EK」、そして非公開の「Magnitude EK」がその良い例です。これらのエクスプロイトキットは、比較的最近確認された脆弱性を利用し、仮想通貨発掘マルウェアやランサムウェア、ボットのローダ、そしてオンライン銀行詐欺ツール(バンキングトロジャン)などのマルウェアを送り込みます。
続きを読む韓国を標的とした新しい暗号化型ランサムウェア「MAGNIBER(マグニバー)」(「RANSOM_MAGNIBER.A」および「TROJ.Win32.TRX.XXPE002FF019」として検出)が確認されました。MAGNIBER は、攻撃者が保有するドメインまたはサイト上の「malvertisement(不正広告)」を介し、脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット)「Magnitude Exploit Kit (Magnitude EK)」によって拡散します。Magnitude EK は、拡散するランサムウェアを「CERBER」から MAGNIBER に変更し、対象を韓国のユーザに特化したようです。
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