2021年9月初め、中国のQ&Aサイト「知乎(Zhihu)」上であるユーザが、『検索エンジンで「iTerm2」というキーワードを検索した結果、正規サイト「iterm2.com」を偽装した「item2.net」という偽サイトに繋がった』と報告したことを確認しました(図1)。この偽サイト内に記載されているリンクからは、macOS向け端末エミュレータ「iTerm2」の偽バージョンがダウンロードされます。この偽アプリが起動されると、47[.]75[.]123[.]111から悪意のあるPythonスクリプト「g.py」をダウンロード・実行して、感染端末から個人情報を収集します。トレンドマイクロ製品ではiTerm2の偽バージョンを「TrojanSpy.MacOS.ZURU.A」として、悪意のあるスクリプトを「TrojanSpy.Python.ZURU.A」として検出します。
iOSの 「App Store」とAndroidの「Google Play」、この二つの正規プラットフォーム上にアドウェアやマルウェアの混入した偽アプリが潜り込んでいることはさほど珍しくなくなっているようです。今回、トレンドマイクロは、正規アプリストアであるApp StoreおよびGoogle Play上で、アプリ概要欄の説明と内容が違うコンテンツを含む数百の偽アプリを確認しました。偽アプリは、表面上は一般的な正規アプリのように見えますが、ギャンブルアプリの側面を隠し持っていました。また、日本のアプリストア上でもダウンロード可能で、一部のアプリ概要欄では日本語が使用されているものもありました。
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現在、モバイル向け不正アプリは、Android OS に集中していますが、iOS のアプリに何も問題が無いわけではありません。今回トレンドマイクロでは、iPhone や iPad など iOSデバイス向けの正規アプリストアである「App Store」上で、有名アプリ「Akinator the Genie」の知名度を利用する詐欺的偽アプリの存在を確認しました。この偽アプリは本ブログ執筆の 2014年10月10日11時現在(日本時間)、まだ App Store から入手可能な状態になっています。「Akinator the Genie」と誤って偽アプリを入手しないよう注意してください。
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