トレンドマイクロは、David Quarta氏と共同で執筆したリサーチペーパー「The Fragility of Industrial IoT’s Data Backbone: Security and Privacy Issues in MQTT and CoAP Protocols」において、マシン・ツー・マシン(M2M)の通信プロトコル「MQTT」および「CoAP」に関する調査結果を公開しました。「MQTT」は産業用アプリケーションにおいて、「CoAP」はIoTや産業用IoTのデバイスにおいて、広く採用されているプロトコルです。攻撃者は、これらのプロトコルの設計および実装上の脆弱性を利用することにより、対象デバイスを「Denial of Service(DoS、サービス拒否)」状態に陥れることが可能になります。また、今回の調査を通して、設定に不備のある数十万台のホストが、認証情報、機密情報および産業に関連した処理データを露出していることも確認されました。
続きを読む攻撃者集団「Pawn Storm」は、「Sednit5」や「Fancy Bear」、「APT28」、「Sofacy」、「STRONTIUM8」などのさまざまな名称で呼ばれていますが、実際には、経済および政治的な諜報活動を目的としたサイバー攻撃を実行し、政府機関や民間組織を標的にして機密情報を窃取してきた同一のサイバー攻撃者集団を指します。Pawn Stormは、情報窃取型マルウェア「SEDNIT」に誘導する標的型メールや脆弱性を突く攻撃手法、そして特に認証情報を窃取するフィッシング攻撃などを効果的に組み合わせ、同じ標的に対してさまざまな角度から攻撃を仕掛けることで攻撃目標を達成してきました。
続きを読むトレンドマイクロは、2014 年に初めて標的型サイバー攻撃「Pawn Storm作戦」について報告して以来、本ブログ上でこの攻撃の背後にいるサイバー犯罪集団「Pawn Storm」に関連する事例を報告してきました。Pawn Storm は 2004 年以降サイバー諜報活動を積極的に実行している集団です。この集団は標的から情報を窃取するためにさまざまな手法を用いることが確認されており、特に、認証情報を狙ったフィッシング攻撃でよく知られています。2016 年には、米国の「Democratic National Committee(民主党全国委員会、DNC)」、ドイツの政党「キリスト教民主同盟(CDU)」、トルコ政府および議会、モンテネグロ議会、「World Anti-Doping Agency(世界アンチ・ドーピング機構、WADA)」、カタールの衛星テレビ局「Al Jazeera(アルジャジーラ)」など、多くの組織に対してフィッシング攻撃が実行されました。2015 年から 2016 年にかけては、無料メールを利用する重要人物が標的となりました。
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