CPU の重大な脆弱性「Meltdown」および「Spectre」を利用した実際の攻撃はまだ確認されていません。しかし、「Proof of Concept(概念実証、PoC)」が公開されており、これらの脆弱性を狙う攻撃の実験によるものと推測される不審なファイルの検出も報告されています。このような状況を踏まえると、問題の脆弱性を利用した攻撃が確認されるのも時間の問題と言ってよいでしょう。Meltdown および Spectre の影響範囲は広く、1995 年以降に作成された PC が影響を受けると言われています。また、この2月にはそれまで認識されていた以外の攻撃方法も確認され「MeltdownPrime」および「SpectrePrime」と命名されるなど、攻撃危険性が高まっています。侵入した環境でメモリ上のデータへの不正アクセスを可能とするこれらの脆弱性は重要情報の窃取を目的とした攻撃で使用される可能性が高く、ヨーロッパ連合(EU)が個人情報の保護を目的として制定した「一般データ保護規則(General Data Protection Regulation、GDPR)」の対象企業にとっては特に頭の痛い問題となり得ます。
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