2013年10月からのこの数週間で、多くのユーザにとって大きな影響を及ぼす脅威として「身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)」である「CryptoLocker」の出現を確認しています。この脅威に関するトレンドマイクロの調査で、「CryptoLocker」の拡散の手法や、特にスパムメールおよびオンライン銀行詐欺ツール「ZBOT」との関連性の詳細を明らかにしました。しかしながら、当初確認したものよりも、この脅威の出現はそれだけでは終わらないように思われます。
続きを読む2013年10月下旬、「TorRAT」と呼ばれる不正プログラムを拡散したとして、オランダで 4人の男が逮捕されました。この不正プログラムは、オランダ語を使用するユーザのみを対象とし、コマンド&コントロール(C&C)サーバに匿名通信システム「The Onion Router(Tor)」を利用していました。この不正プログラムの主要な目的は、オンラインバンキング口座からの金銭の収集でした。トレンドマイクロの製品では、「TROJ_INJECT.LMV」として検出されるこの不正プログラムについては、弊社のセキュリティ情報のページでより詳細な記述をしています。ユーザは、特段精巧に作られたスパムメールの送り状をクリックすることでこの脅威の被害者となります。通常、ネイティブスピーカでない同業の犯罪者たちによって送信される典型的なスパムメールには、文法やつづりの間違いがありますが、これらの送り状にはありませんでした。
続きを読むトレンドマイクロは、「2013年第 2四半期セキュリティラウンドアップ」のなかで、この第 2四半期においてオンライン銀行詐欺ツールが再び台頭し、特に「ZBOT」が増加したことを言及しました。「ZBOT」はこれまで幾度も確認されてきましたが、「ZBOT」のまん延は、「ZBOT」が今もなおエンドユーザに対して大きな脅威であることを示しています。
続きを読む2013年8月19日以降、匿名通信システム「Tor」への接続ユーザ数が著しく増加しており、この急増の要因について、さまざまな憶測が飛び交っています。8月19日は、米国の「National Security Agency(NSA、国家安全保障局)」の監視プログラム「PRISM」から逃れようとする最初の日だったのでしょうか。あるいは、ヨーロッパ圏のインターネットサービスプロバイダによる BitTorrent検索サイト「Pirate Bay」といった Webサイトへのブロックを回避して、同地域のインターネットユーザが最新の米国のケーブルTV・シリーズを Tor経由のみでダウンロードしていたのでしょうか。そのどちらでもありません。Tor への接続ユーザ数の急激な増加は、ボットネットにより Torネットワークが悪用されたのが原因と考えられます。
続きを読む税金還付を装ったスパムメールは、脅威の全体像においては既に常とう化された手段であり、特に米国内で頻繁に確認されています。しかし、2013年7月下旬に確認された英国の納税者を対象としたスパムメールは、この脅威は地域が限定されたものではないということを物語っています。これらのスパムメールは、税金の還付期限に便乗して送られており、「TSPY_FAREIT」と検出されるファイルが添付されていました。この不正プログラムのファミリは、オンラインバンキングの Webサイトに関連する情報を収集することで悪名高い情報収集型不正プログラム「ZBOT」の亜種をダウンロードします。
続きを読む2013年7月27日から 6日間、米国ラスベガスでセキュリティカンファレンス「Blackhat」が開催されました。同カンファレンスにおいて、「browser-based botnets(ブラウザ型ボットネット)」についてのリサーチが発表されましたが、これは、トレンドマイクロが 2011年11月末に公開した「HTML5」の悪用に関するリサーチペーパでも言及しています。このブラウザ型ボットネットでもっとも重要な点は、ただのオンライン広告が「分散型サービス拒否(DDoS)攻撃」といった厄介な脅威に誘導してしまうことです。
続きを読むトレンドマイクロは、この数カ月間、スパムボット「Stealrat」を積極的に監視しています。このスパムボットは、2010年ごろから確認されているようですが、2012年末頃からアダルト関連や偽医薬品関連のスパムメールを頻繁に送信することが確認されています。そして、スパムメール送信のため主に、改ざんされたWebサイトおよびそのシステムを利用しています。このスパムボットの運用状況を監視する過程で、弊社は、約19万5千もの改ざんされたドメインおよび IPアドレスを特定しました(期間:2013年4月~7月末)。これら改ざんサイトの共通点として、このスパムボットを操作するサイバー犯罪者は、脆弱性を抱える「コンテンツ管理システム(CMS)」を使用する Webサイトを悪用しており、確認した CMS として、「WordPress」や「Joomla」、「Drupal」が挙げられます。
続きを読む「TrendLabs(トレンドラボ)」は、2013年5月中旬、写真共有アプリ “Instagram” のフォロワー獲得を持ち掛ける詐欺行為に関して報告をしましたが、引き続きの調査で、他のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に対する類似のサービスも確認しました。
続きを読む